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預金を通じた寄付で子どもを支援!災害時の緊急支援とは?セーブ・ザ・チルドレン・ジャパンにインタビュー

ソニー銀行では、ソニー銀行ではお客さまとともに取り組む社会貢献活動として、預金残高に応じてソニー銀行が寄付を行う 「子ども支援ファンド寄付付き円定期 」を募集中です。

本商品は、お客さまにお預け入れいただいた所定の円定期預金残高に応じた一定の金額を、公益社団法人セーブ・ザ・チルドレン・ジャパンとソニーグループ株式会社が2016年10月に設立した「子どものための災害時緊急・復興ファンド」に寄付するものです。

今回は子どものための災害時緊急支援などの内容について、セーブ・ザ・チルドレン・ジャパンの皆さまにお話しをうかがいました。

世界で年間4,500万人の子どもを支援!

ソニー銀行:
CMなどでよくお名前を拝聴するセーブ・ザ・チルドレン・ジャパンさまですが、ジャパンに限らず世界各国のセーブ・ザ・チルドレンはどのような活動を行っている団体なのでしょうか?誕生から現在に至る歴史的な経緯なども含めお聞かせください。

セーブ・ザ・チルドレン・ジャパン:
セーブ・ザ・チルドレンは1919年にイギリスで創設された、子どものための支援活動を行う民間・非営利の国際組織です。1919年といいますと第一次世界大戦が終結した翌年、世界が疲弊していた年ですね。

イギリスで教師をしていたエグランタイン・ジェブという女性が栄養不良に苦しむ子どもたちの惨状を目の当たりにして、イギリスはもとより他の国々の子どもたちにも、国境や敵味方の枠を超えて支援の手を差し伸べました。その活動は子どもの権利を守るための取り組みにもなり、現在世界中の国と地域が批准する国連の「子どもの権利条約」につながりました。

こうした中、現在日本を含む世界30の国や地域の独立したメンバーがセーブ・ザ・チルドレンの名を冠し、子どもの権利を実現するための支援活動を展開しています。ジャパンをはじめとする各メンバーは自分の国や地域での活動はもちろん、世界中の子どもたちのために国外でも連携し、現在122の国や地域で支援活動を行っています。

ソニー銀行:
現在セーブ・ザ・チルドレン・ジャパンさまでは何名ぐらいのスタッフが活躍なさっているのでしょうか?また、独立したメンバーやそれらを束ねるセーブ・ザ・チルドレン・インターナショナルを合計すると世界中でどれぐらいのかたが活躍中なのでしょうか?

セーブ・ザ・チルドレン・ジャパン:
ジャパンには現在約70名のスタッフがおり、うち一部のメンバーはモンゴル、ウガンダ、バングラデシュなど海外で活動中です。全世界のセーブ・ザ・チルドレンでは約2万5千人のスタッフが子どものための支援活動を行っています。

ソニー銀行:
活動内容について、緊急人道支援とは具体的にどのようなことをなさるのでしょう?

セーブ・ザ・チルドレン・ジャパン:
ひとことでいえば災害などの影響を受けたかたの命・安全を守る活動です。具体的にはまず子どもやそのご両親などご家族、地域のかたなどに衣食住や基本的な医療を提供する活動をしています。

衣食住や医療が整いますと、次は子どもたちにさらなる被害が広がらないための「チャイルド・プロテクション」、たとえば子どもたちが安心して学んだり遊んだりできる安全なスペースを工面したり、学びを続けるための教育支援などを行います。その後、復興期になりますと子どもたちが暮らせるための施設を建設したり修繕したり、さらに活動を広げて再び災害が起きた場合に備える防災・減災活動なども行います。

災害といえば日本の場合ですと自然災害を連想なさると思うのですが、海外の場合は紛争なども多く、活動内容は多岐にわたります。

ソニー銀行:
とても広範囲にわたるたいへんな活動ですね。年間を通じて世界中でどれぐらいの子どもたちを支援しているのでしょうか?

セーブ・ザ・チルドレン・ジャパン:
2020年の例ですと全世界で約4,500万人の子どもたち、ご家族など大人も含めますと約8,300万人に直接支援を届けております。それでも昨今は紛争の長期化のほか自然災害も各地で起こっておりますので、まだまだ支援を必要としているすべての子どもたちには届いていないと思います。

災害時も子どもが安心・安全に暮らせる居場所を提供

ソニー銀行:
日本国内での支援の事例をお聞かせください。

セーブ・ザ・チルドレン・ジャパン:
国内では2011年の東日本大震災から緊急人道支援活動を開始しました。当時は私たちを含め支援を専門とする団体が多数駆けつけたものの、専門分野を分けて効率的に活動するための調整会議が開かれず、支援が重複する地域が生じる一方で逆に支援の届かない地域も発生してしまうなど、国や私たちも含め災害支援のありかたに大きな課題を残しました。こうした点については徐々に改善されつつあります。

災害の際はまず初動チームが被災地の現場に入り、自治体の市役所や区役所で子どもの多い避難所などをヒアリングするのですが、どの自治体も避難所にいる子どもの数を把握できていないケースがほとんどです。これは子ども支援の大きな課題なのですが、避難所の運営は高齢者などが優先となってしまい、子どもへの支援はどうしても優先順位が低くなりがちです。そんな中、私たちは子どものための安心安全な居場所づくりに努めています。

ソニー銀行:
最近ですと2020年7月の熊本を中心に襲った豪雨でも活動なさったとうかがいました。

セーブ・ザ・チルドレン・ジャパン:
その7月豪雨のケースですが被災から数日後、現場に入っていた災害医療チームから「避難所の子どもたち用のおもちゃが不足しているので届けてもらえないか?」という連絡が私たちにありました。

国内に限らず海外の難民キャンプなどでも同様ですが、子どもたちにとって遊びやおもちゃはとても重要なのですが、行政はこういうとき、予算をつけておもちゃを買うということもできません。そこで私たちは子どもたちがグループで遊べるようなおもちゃ、一人ひとりで遊べるようなおもちゃを送ったわけですが、子どものための準備という点ではまだまだ・・・

皆さま防災用の非常用持ち出し袋の中などに子どもが持っていると安心できるようなおもちゃ、お菓子などを入れておくなど子ども視点で防災を考えることも大切で、そうした発信、啓発活動もしています。

ソニー銀行:
災害など緊急時はどうしても子どもの遊び、おもちゃなどは軽視されてしまう部分があると思います。

セーブ・ザ・チルドレン・ジャパン:
東日本大震災のときも避難所を運営しているかたに「子どもを支援する団体です、子どもの居場所や遊び場をつくります」とご挨拶しても「こんなときに遊んでいる場合じゃない!」といわれてしまうこともありました。

しかし私たちにとっての衣食住と同様、子どもたちにとっての遊びはとても大切です、近年は災害医療チームとタッグを組んで子どもの成長に遊びが欠かせないことをアピールしています。たとえ災害時であっても私たちの生活が止められないのと同様、子どもの成長も止められません。

そういった観点からセーブ・ザ・チルドレンは世界中で危機的状況下の子どもたちに安心して遊べる居場所を提供しています。

ソニー銀行:
たとえば熊本の7月豪雨の場合、支援活動はどれぐらいの期間に及んだのでしょうか?

セーブ・ザ・チルドレン・ジャパン:
7月豪雨のケースでは2020年7月から2021年3月まで支援活動を行いました。まず大雨に見舞われた皆さまに衣類や衛生用品、断水も長い期間続きましたのでお水がなくても使えるシャンプーや口腔ケアキットなどの提供を行いましたが、これは避難所だけではなく在宅で避難している子どもたちにもお届けました。

その後は学校や保育園の再開支援を行いましたが、これがまた過酷な中での再開で。ある保育園は床上浸水してしまったのですが、洪水の水は色々なものが混じっていて病気の温床なので、拭いて消毒した程度では不十分です。とても子どもたちが床にお布団をひいてお昼寝できる状況ではないので急遽簡易型のベッドをお届けしたり、消毒器をお届けしたり・・・。

ソニー銀行:
私たちは被災地というと避難所にいらっしゃるかた中心に考えてしまいがちですが、実際には在宅で避難なさっているかたも非常に多いのですよね。

セーブ・ザ・チルドレン・ジャパン:
今後は風水害の増加が懸念され、これに伴い在宅支援が増えていくことが予想されます。また、新型コロナウイルスのような感染症が流行してしまうと人が集まる避難所には行きたくないかたも多いでしょうし、避難所の側でも人数制限を設けるケースも考えられます。

私たちも在宅避難に対応してくため、今後自治体はもちろんさまざまな支援団体と情報を共有していかないと、と考えています。

ソニー銀行:
世界的な新型コロナウイルスの流行の中、セーブ・ザ・チルドレンが精力的に支援活動を行ったとうかがっています。

セーブ・ザ・チルドレン・ジャパン:
世界各国で活動する強みを活かし、2020年は87の国と地域で新型コロナ対策の支援を展開しました。2020年は約1,180万人の子どもたち、大人も含めると約2,950万人のかたがたに緊急支援をお届けさせていただきました。

預金を通じた寄付は全世界の子どもたちのために

ソニー銀行:
ソニー銀行が2021年10月から募集を開始した「子ども支援ファンド寄付付き円定期」は、預金残高に応じた一定の金額をソニー銀行が「子どものための災害時緊急・復興ファンド」に寄付する円定期預金です。このファンドはどういった性質のものでしょうか?

セーブ・ザ・チルドレン・ジャパン:
その名の通り、子どものための災害時緊急支援や復興支援に使われるものですが、寄付などと異なる特徴として、一定の資金をプールしておくことが挙げられます。実際に支援活動を行うには一定の資金が必要ですが、寄付や募金などで資金が集まるまでにはどうしてもタイムラグが生じてしまいます。災害はいつどこで起きるかまったく想定ができませんので、すぐに支援活動を開始できるプールされた資金はとても心強いです。

また、日本国内に限らず全世界で使える資金というのも大きな特徴です。世界的に大きく報道されるような災害は資金も集まりやすいのですけれど、逆にまだまだ支援が必要なのにメディアに取り上げられないためになかなか資金が集まらないようなケースもあります。そうした意味でも必要な箇所に資金を拠出できるファンドの存在はとても大きいです。

ソニー銀行:
一見傷が癒えているように見えるけれども、実際にはまだまだ資金を必要としている地域も多く、ファンドの資金は必要に応じ全世界で幅広く使用されるということですね。
最後にこちらの商品を通じたご支援を検討中の皆さまにひとことお願いいたします。

セーブ・ザ・チルドレン・ジャパン:
皆さまからいただくご寄付は、確実に必要な子どもたちにお届けします。

子ども支援はまだまだ認知度が低く、一人でも多くのかたに子どもにも目を向けていただきたいと思っておりますので、ご寄付くださった皆さまが寄付だけでは終わらず、ぜひ子どもたちを支援する活動に興味を寄せていただき、周りのかたがたへ共有・発信いただけますと幸いです。

そのためにも私たちは現場で、私たちの役割をしっかり果たし、子どもたちが安心安全に暮らせる社会を目指してまいります。

ソニー銀行:
本日はありがとうございました。

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