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円定期plus⁺ 特別金利!今後の円金利見通しは?

目次

1.円定期plus⁺ の特別金利について

今週から始まりました円定期plus⁺ の特別金利。通常ご提示させていただく金利水準よりも高めに設定しています。中途解約すれば元本割れするリスクありますが、満期まで保有すれば通常の定期預金より高金利なうえ、今回期間限定でさらに上乗せしてご提供しています。
締め切りは5月8日(水)。ぜひこの機会に、他行や普通預金などに眠っている待機資金の運用を始めてみませんか?

2.現在の金利環境と当面の見通し

「日銀がゼロ金利を解除して新聞を賑わせていたし、これから金利はどんどん上昇するんでしょう?今預けたら損じゃないの」などお考えのかたに、現在の金利環境と著名エコノミストが公表している今後の見通しを使用してご説明します。

まずこれまでの金利推移です。円定期plus⁺ の金利は10年物の国債金利におおよそ連動しています。

1986年からの日本国債10年物の金利推移図

1986年から2024年4月3日までの日本国債10年物の金利推移です。バブル期に8%を超えていた当金利はこれまでほぼ一貫して低下傾向にあり、2016年6月にはなんと▲0.217%をつけましたが、物価高や海外金利の上昇、日銀の金融政策を受けて4月3日時点で0.7%後半とここ数年で上昇傾向にあります。

次に円定期plus⁺ の金利水準に影響を与えるボラティリティの推移です。ここではボラティリティとは市場参加者が考える将来の金利の予想変動率を指します。これが上昇していく、もしくは高止まりしていると円定期plus⁺  の金利水準も上昇していきます。一口にボラティリティと言ってもさまざまな種類があるのですが、ここでは便宜的に5年後の5年金利のボラティリティの推移を見てみます(単位はbp(basis point))。

5年後のボラティリティ推移図

ボラティリティも2021年にかけて低下傾向にあり、2021年8月には19bpまで低下(1年間に0.19%ポイントしか金利が動かないと見込んでいる)しましたが、コロナの影響による世界的な供給ショックを受けた物価上昇や、日銀の金融政策見通しなどにより昨年にかけて、60bp近くまで急上昇しました。ただ3月のマイナス金利政策解除時に引き続き国債を大量に買い入れて低金利環境を維持すると日銀がアナウンスしたこともあり、足元で40bp台と反転低下傾向にあります。

先に触れた通り、今年3月19日に日銀はそれまでのマイナス金利政策を解除し、10年金利を一定水準以下に抑えるコントロールもやめて、金融政策の正常化に一歩踏み出しましたが、彼らが政策決定をするにあたり重視している、物価と賃金(厚生労働省発表の毎月勤労統計調査のうちの現金給与総額)の推移を見てみましょう。

物価と賃金の推移図

変動の激しい生鮮食品を除いた消費者物価指数前年比(コアCPI)、生鮮食品とエネルギーを除いた消費者物価指数前年比(コアコアCPI)、現金給与総額前年比の3つの推移です。物価と賃金も2021年あたりから上昇傾向にあり、2023年前半にコアCPI、コアコアCPI、現金給与総額でそれぞれ4%越えとなりましたが、足元は反転しているように見えます(それぞれ2.8%、3.2%、2.0%)。今年の春闘の第1回回答集計結果はベースアップと定期昇給を合わせた賃上げ率が平均5.28%(前年度は3.8%)、ベースアップのみだと3.70%(同2.33%)でしたので、今後集計される中小企業分も合わせても堅調な水準を維持しているようだと、これら3つの指標も再上昇していくことが見込まれ、日銀はさらに金融政策の正常化、つまり追加利上げをしていくことになると言われています。

また日銀は物価の基調的な変動を捕捉するための指標を独自に作成して月次で公表しています。執筆時点での最新は3月分ですが、公表している3つの指標(刈込平均値、加重平均値、最頻値)のうち、将来の基調的変動の予測に有効なのは刈込平均値とされています。この刈込平均値は2023年9月に3.4%のピークをつけた後、足元で2.3%と低下していく局面にあります。これが2%程度で落ち着く見通しであれば、さらに正常化を進めていくことになるようです。

消費者物価に基調的な変動 刈込平均値・加重中央値・最頻値を表したグラフ

それでは将来どのように金利は推移すると見込まれているのでしょうか。著名エコノミスト達の金利予想(4月3日時点)を見てみます。

エコノミストの金利予想一覧図

四半期ごとの10年金利予測の集計があります。海外基準なので26年Q2とあるのは2026年の6月末です。これによれば中央値予想は26年6月まで1.15%程度(2024年3月末は0.73%)、最高値予想は2.25%、最低値予想は0.64%です。個別エコノミストの予測も出ていますが、日系エコノミストはおおむね1%を大きく超えない予測になっています。これは海外で進行しているインフレ鎮静化・景気後退を受けた欧米中央銀行の利下げ見通し、日本の成長率見通しを受けたものだと思われます。

マーケットは今後の日銀の政策金利(この場合無担保コール翌日物金利)をどのように見ているのでしょうか。それを示すのがインプライド金利です。2024年12月19日(日銀の金融政策決定会合があります)の「インプライド金利」を見てみます。

インプライド金利の推移図

インプライド金利は市場で取引されている短期金利の水準を前提としたときに機械的に計算される将来の翌日物金利の予測です。現在日銀は当該金利を0.0%~+0.1%の間になるように誘導しているのですが、次の利上げではこれを+0.25%上限にすることが見込まれています。市場はマイナス金利政策をやめた後も極めて緩やかに利上げが行われることを見込んでいるためか、年末には0.25%程度(つまり利上げ回数は1回)となっています。(2024年4月3日現在)

また参考までに足元の株価推移を見てみます。日経平均株価、日本国債10年物金利の2つの推移です。バブルのピーク1989年頃から2012年頃までは株価が下がると金利も下がっています(株価は月末値ベースで38,915円、10年国債金利は同8.22%から、株価7,500円近辺、金利▲0.2程%度まで低下)が、それ以降は日銀の超低金利政策により株価が上がっても(4月3日時点でバブル越えの39,000円超)、金利は1.0%以下で低位推移しています。

日経平均株価と日本国債10年物金利の推移図

もし今後下落トレンドに転換したり、さらには急落するようなことがあれば、連動する本邦金利も上がりにくくなってしまうことも考えられます。

3.いま円定期plus⁺ を検討いただきたい理由

いかがでしょうか。市場では6月あたりから欧米中銀が利下げモードに入ると想定されていることもあり、円金利は「多少上がるかもしれないけど、そんなには上がらない」というのが一致した意見となってはいます。ただプロでも将来の金利予測はなかなか難しいものです。このまま堅調な経済が続いて金利も上昇していくこともありうるし、腰折れして再び元の低金利環境に戻ってしまうことも否定できません。

堅調な経済=株価上昇はNISAなどで享受しているかたも多いかと思います。しかしながら資産運用はリスク分散が基本で、攻めの資産と守りの資産ともに分けておくことが重要です。その守りの資産の一部として、満期まで保有すれば元本保証で高金利の円定期plus⁺ も加えるのはいかがでしょうか。しかも今回期間限定でさらに上乗せした金利でご提供しています。

そうは言っても10年は長いし、不確実性が高いとお考えのかたもいらっしゃると思います。そういうかたには1回で大口預入しようとせず、小口分散で定期的に預入していくことをおすすめしています。例えば筆者は毎月5万円ずつプールしておいて奇数月に10万円ずつ預入し、年金の足しにしています(現在、年金は偶数月に2ヶ月分まとめて支払われます)。原則解約できず、解約しようとすれば元本割れする可能性のある預金であることを逆に利用して強制的に積み立てています。

繰り返しになりますが、円定期plus⁺ はお客さまから解約しなければ元本保証ですが、満期の長い商品でかつ、解約時には損害金が発生してしまいます。ご検討いただけるかたは、余裕ある資金でのお申し込みをお願いします。

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