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「相続手続きの負担と遺言信託」について千葉銀行が詳しく解説

ソニー銀行と株式会社千葉銀行は業務提携を行い、両者それぞれが得意とする領域を活かすことでサービスレベルの向上を目指しています。今回は千葉銀行信託コンサルティング部が、相続手続きの負担と遺言信託について解説します。

近年、金融機関などが「遺言書の作成サポート」から「亡くなったあと、遺言書に基づく相続手続き」までを行う、「遺言信託」を依頼する人が増えています。
一般社団法人信託協会の統計によると、金融機関等の2023年9月末における執行付遺言書保管件数は、約177,000件でした。これは、10年前の2013年(約82,000件)の実に約2倍にあたります。

背景には、「財産の分け方を決めるために遺言書作成のサポートを受けたい」というニーズはもちろん、「残された家族に負担をかけたくない」、「将来の相続手続きをプロに任せたい」という需要が高まっていることもあると考えられます。
ここで質問です。最近、次に記載する相続手続きに関する制度変更がありましたが、皆さまはご存じですか?
・「戸籍証明書の広域交付の開始」(2024年3月1日より)
・「不動産の相続登記の義務化」(2024年4月1日より)
おそらく多くのかたが、「知らない」、「よくわからない」と答えるのではないかと思います。相続は、人生で何度も経験するものではないことから、一般的には馴染みがないものです。「たいへんそうだが、何がたいへんなのかよくわからない」というかたも多いのではないでしょうか。
相続の手続きはさまざまですが、ここでは金融機関における相続手続きを例として、「何がたいへんなのか」について解説します。また、相続手続きを銀行などが代行する「遺言信託」についても併せて解説します。

金融機関における相続手続きの何がたいへんなのか

金融機関における相続手続きでは、「故人の取引金融機関の特定」、「手続き方法の確認」、「手続き書類の提出」という作業が必要です。解約や名義変更手続きを例に、なぜたいへんなのかを具体的に説明していきます。

(1)各金融機関で手続き方法が異なる
解約や名義変更手続きを行う際は、「金融資産の分け方に関する相続人全員の意思を金融機関に示す」必要があり、この点は基本的にどの金融機関も同様です。ところが、記入書類や必要書類など、具体的な手続き方法は金融機関ごとに異なります。
故人の取引金融機関は複数あることが多いため、各金融機関に手続き方法を確認するだけでも相応の時間と手間がかかります。相続手続きで本当にたいへんなのはこのあとからですが、この段階からすでに「手続きがなかなか進まない」という事態に陥ることも珍しくありません。

(2)相続手続きはひとりで完結できない
相続手続きは、故人の同居家族や近くに住んでいた親族など、相続人のひとりが中心となって進めるケースが一般的です。前述の手続き方法の確認ならばひとりだけで行うこともできますが、残念ながら相続手続きを最後までひとりで完結させることはできません。「金融資産の分け方に関する相続人全員の意思を金融機関に示す」ために、相続人全員の「書類への署名および実印の押印」や「印鑑証明書など、必要書類の提出」が求められます。
中心となる相続人は、各金融機関における相続手続きを確認したあとに、相続人全員に「手続き方法の連絡」、「書類への署名および実印の押印の依頼」、「必要書類取得の依頼」を行わなくてはなりません。遠方の相続人とは、郵送で書類をやり取りする必要も生じます。
自分もよくわからない相続手続きのやり方を、同じく相続手続きに詳しくない他の相続人に説明することは決して簡単ではありません。他の相続人から質問を受け、金融機関に確認して回答するなど、複数回のやり取りが発生することも珍しくないでしょう。このように、中心となる相続人には、相当な負荷がかかることになります。

(3)手続き書類をミスなく作成するのは難しい
中心となる相続人は、相続人全員から署名や押印を受けるのにたいへんな苦労をしたうえで、書類を金融機関に提出します。しかし、金融機関ごとに異なる複数の書類を全員がミスなく記載するのは極めて困難です。わざわざ仕事を休んで金融機関に行っても、記入漏れや印鑑不鮮明などの指摘を受け、手続きが完了しないケースも多く見受けられます。
こうしたミスがあると、中心となる相続人は該当の相続人に再度連絡し、修正を依頼することになり、さらに手間が生じてしまいます。

金融機関が提供する「遺言信託」

このように、金融機関の相続手続きは、中心となる相続人にとって大きな負担となりますが、銀行などの金融機関が提供する「遺言信託」では、こうした課題も解決できます。
遺言信託の大きなメリットとして、遺言書の作成について専門家である金融機関からアドバイスやサポートを受けられるという点のほかに、将来の相続手続きを金融機関が代行してくれるという点が挙げられます。
遺言信託では、遺言者逝去後、相続手続きを金融機関が代わりに行います。相続人への連絡や書類取得も金融機関が代行しますので、中心となる相続人にかかる負担を大きく軽減することができます。

もしものときは、家族になるべく迷惑をかけたくないものです。「うちは財産がないから大丈夫」、「家族は仲がいいから、財産の分け方を指定する遺言書は必要ない」というかたも、相続手続きの負担軽減の観点から、遺言信託の活用について一度考えてみてはいかがでしょうか。

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ちばぎんの財産管理信託・遺言信託(千葉銀行のページへリンクします)

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