はじめまして。新卒の採用や社内の研修を担当しているKです。
最近ヨーロッパにいく機会があり、いくつかの街をぶらぶらと散策しました。夕暮れ時のパリで目立ったのがレストランの店先にあるHAPPY HOURSの看板。パリにもハッピーアワーがあるんだ、などと感心しつつ。
夕食がはじまるのが遅い国らしく、ハッピーアワーも遅くまで営業しています。
びっくりしたのは日本食レストランがたくさんあったこと。
世界中で日本食がブームだと聞いてはいましたが、泊まったホテルの並びだけで3件みつけました。NIGORISAKEと書いたメニューもあったりして。「和食」がユネスコの無形文化遺産になるというニュースも嬉しい話題です。
海外でなにを食べようか考えるとき、日本食が候補になる時代になったことを実感しました。また、料理の選択肢がたくさんあるということは、食文化を発信する国、受け入れる国のどちらにとっても豊かさのひとつの証だと思いました。
興味深かったのが現地でのお会計です。私は海外旅行でいつも身構えてしまう場面です。
お店で様子をみていると、ほぼクレジットカードを使っていました。食事の内容は多様化しているのに、支払方法はむしろ限られている感じ。
もちろんクレジットカードはよく使われる代表的な支払手段です。しかし使う人の考え方やそれぞれの場面で「支払い」の意味はさまざまです。もっといろいろな選択肢があってよいのでは?現金のようにどのお店でも受け取ってもらえて、持ち歩いても安全で、それでいて手数料も安く、なんて。
例えば小切手。日本ではトラベラーズチェックが身近でしょうか。多くの国では小切手はけっこう一般的に使われているようです。工夫をすればもっと便利に使えるような気がします。
電子マネーもいいですよね。海外でもシーンに応じて最もスマートな支払手段を選択できる楽しさ。お会計でさえワクワクするイベントになるなんて、ちょっといいと思いませんか。お金を扱う会社に勤める身として、真剣に考えたいテーマのひとつです。
イギリスに立ち寄ったとき小耳にはさんだのですが、ロンドンでは決済について考える組織がリニューアルしました。小切手を銀行で事務処理するためにチェック・トランケーションという決済の仕組みがあるのですが、イギリスでは過去に導入を見送りました。しかし検討を放棄したままにせず、あらためて今、試行錯誤しながら実現に向けて取り組みはじめるようです。
http://www.chequeandcredit.co.uk/ (※これより先は、The Cheque and Credit Clearing Companyのページ(英語表記のみ)にリンクします。)
じつはこのチェック・トランケーション、日本でも導入が検討されていたのですが10年以上前に検討が凍結されたまま今に至っています。必要に応じて柔軟に検討を再開するイギリスの金融は懐が深い。ロンドン郊外の運河沿いにあるレストランでvenison pieを食べながら、そんなことを思いました。