ネットバンクを利用するにあたりセキュリティは重要です。不正な取引から大切な預金を守るための対策を考えてみませんか。インターネットバンクは便利な反面、オンライン金融犯罪によりログイン情報を盗まれることで、被害を受ける可能性があるのは事実です。
人気が上がっているネットバンク
家やオフィスにいたままパソコンを操作してインターネットにアクセスし24時間いつでも振り込みや残高照会が出来たり、コンビニATMを利用できたりと、使い勝手のよいネットバンク。店舗を持たない分、振り込み手数料が抑えられていたり、定期預金の金利も高めに設定している場合が多く、人気が上がっています。インターネット調査会社「マイボイスコム」が実施したアンケートではインターネットバンクを利用していると答えたひとは調査対象11,042名のうち63.3パーセントにのぼります(2016年1月時点)。
オンライン金融犯罪の傾向
ネットバンクを利用するひとが増えていく一方、オンライン金融犯罪の手口も巧妙になっています。現在、主流になっている手口を説明します。
フィッシング詐欺
あなたのメールアドレスに偽のウェブサイトのURLを送付し、そこに入力されたIDやパスワード・暗証番号を抜き取る犯罪です。入手した情報を利用し、ネットバンクの口座にログイン。不正に送金したりお金を引き出したりします。
最近では、見た目がそっくりなニセの掲示板サイトやニセSNSサイトを作りそこに誘導してログイン情報を抜き取るという手法も見受けられます。
なりすまし
「なりすまし」とは、第三者があなたのパスワードや暗証番号を盗んだり、類推することで、本人になりすまして不正に送金を行ったり口座からお金を引き出したりする犯罪です。
スパイウェア・キーロガー
パソコン内のデータや操作履歴などの情報を集めて、外部に送ってしまうのが「スパイウェア」です。このスパイウェアのうち「キーボードの入力を監視する」ものがキーロガーと呼ばれています。これらによってパスワードや暗証番号を盗み出す犯罪です。
被害を予防するためのセキュリティ対策
ネットバンクでは通帳やカードをもって金融機関の店舗窓口やATMにいく手間が省けます。使い勝手がいい一方、セキュリティをより強く考える必要があります。とりわけデータを盗んだりするコンピューターウイルスを使った不正送金の被害には気をつけなくてはなりません。でも、適切な対策をすることによって被害を防いだり、被害額を最小限にとどめることができるといわれています。
どんなセキュリティ対策があるでしょうか。下記に列記してみます。
- ウイルス感染を防止するため対策ソフトを導入する(常にアップデート)
- スパイウェアに感染しないようダウンロードなどは慎重に
- フィッシング詐欺のための偽のウェブサイトに注意
- 自分のPC以外でネットバンクにログインしない
- (ウェブサイトに用意があれば)ソフトウェアキーボードを使用する
- 無線LANを使ってのネットバンクでは暗号化
- パスワードや暗証番号は定期的に変更する
- ネット銀行が提供するフィッシング対策ソフトを導入する
大事なことは「慌ててやらない」「つねにURLや電子署名で本物かどうかチェック」「信頼できる環境での作業を心がける」ということでしょう。
被害を最小限に抑えるためのセキュリティ対策
予防はもちろんなにより大事です。もうひとつ大事なのは被害に遭ったときの想定です。対策をしておけば被害を最小限に食い止めることが出来るからです。そのために下記の事柄に留意されてはいかがでしょうか。
- 振込限度額を設定しておく(必要なときだけ限度額を上げることも可能です)
- 取引関連のお知らせなどネット銀行からのメールで取引をまめにチェック
- 振込や振替などの取引があった際に自動的にメールが配信されるサービスを活用
あまり不安や恐怖が先に立って便利なネットバンクを敬遠されてはもったいないと思います。2008年2月19日に一般社団法人全国銀行協会では「預金等の不正な払戻しへの対応について」という申し合わせを公表しています。ネットバンクによる不正な払戻し被害に遭った個人の利用者を保護するものです。それによると、ネットバンクへ通知が行われた日の30日前の日以降になされた払戻しの額に相当する金額について被害補償が行われます。
また、ネットバンクも各社それぞれ対策を行っていますので、セキュリティ面も比べてみることも重要です。
ソニー銀行の場合、一度しか使えないワンタイムパスワードを利用することでパスワードの不正利用を防止したり、ご利用のパソコンを登録することで、なりすましの不正利用を防止します。ソニー銀行のセキュリティ対策はこちら
セキュリティ対策を身につけて、便利なネットバンクをうまく利用していきましょう。