「家飲み派」が年々増加中です。アサヒビールなどを統括するアサヒグループホールディングス生活者未来研究部門が2016年6月に行った調査によると、「週4回以上」家飲みをすると答えた人は昨年より5%増えたとか。また家飲みでよく飲むお酒のトップは缶ビールでしたが、ワインと答えた人は36.0%で、日本酒や焼酎を抑えて堂々4位という結果でした。
気楽で懐にもやさしい家飲み。年末に向かうこの時期は、いつもの家飲みを、美味しくて手頃なワインで、華やかにアップグレードしてみてはいかがでしょう。
ただ、いきなりワインを買うといっても、何を選んだらいいのか難しいですね。スーパーやコンビニでも手に入りますが、期待していたよりドライだったり甘過ぎたり、重すぎたり、また料理に合わなかったり...。そういう経験はありませんか。上手なワイン選びをするにはどうしたらよいのか? まずは赤白の特徴をおさらいし、料理と合わせるポイントや、安いワインを美味しく飲むコツなどをご紹介します。
赤ワインの特徴
黒ブドウの皮や種ごと発酵させて作るのが赤ワイン。パワフルな香りや渋みがあるのが特徴です。チーズやワインを使ったこってりした料理に合うとされていますが、それは赤ワインの渋みのもととなるポリフェノールが、口中をサッパリとさせてくれるからです。カベルネ・ソーヴィニヨンやメルロー、ピノ・ノワール等、赤ワインを作るブドウ品種は多種多様ですが、和食も含む広範囲の食事に合わせやすいとされているのが、まろやかな口当たりのメルロー種です。
白ワインの特徴
白ブドウの皮や種を取り除き、絞ったジュースを発酵させた白ワイン。ワイン初心者がとっつきやすいのが白、とされています。シャルドネ、ソービニヨン・ブラン、ビオニエ、甲州など、多くの品種がありますが、淡白な魚介類、ハーブを使った料理等によく合います。
ワインを料理と合せるコツ
よく「魚には白」「肉には赤」をマッチングさせると言われますが、じつはそうでもなく、決めすぎるのもよくありません。料理の味付けによってワインの色を合わせるほうが、選択にハズレがなくなります。魚料理であっても、色の濃いソースや醤油などで煮込んである場合には、赤ワインを合わせるほうが好相性だったり、豚や鶏の淡白な料理には、白を合わせると双方の味を引き立てあったりもします。
家飲みでは気取らない1,000円台のワインでも大いに美味しいものが見つかります。ワインショップで自分の予算、好み、合わせる料理などのポイントを伝え、アドバイスを求めてみるのが失敗しないための近道でしょう。
ワイングラスに少しこだわってみよう
少しだけお金をかけて欲しいのがグラスです。ワインの味や香りを目一杯に引き出す力を持っているからです。同じワインでも飲むグラスによって、味わいがガラリと変わるものです。
ワインの種類に合わせてたくさんの種類を用意する必要はありません。ソムリエがあらゆるワインの風味を確認する時に使用する「テイスティンググラス」、あるいは「シャルドネグラス」を用意しておけば、すべてのワインを美味しく飲むことが可能です。また"グラス"といっても最近はポリカーボネート(合成樹脂)製のものもあり、価格がこなれているうえに長持ちです。
ワインを注ぐのは、グラスの一番ふくらんでいる面まで。決して、並々とは注がないで下さい。グラスの中で香りが最大限に広がるラインを覚えておくとワインの楽しみが増えますね。注ぎ方によって、ふつうのワインが特別なワインに変化するかも。
ワインを日常的に食卓で楽しみ、家飲みをちょっとオシャレにできたら素敵ですね。仕事があっても明日への活力が湧いてきます。