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【ざっくり解説】「お金の量」とタンス預金

こんにちは。ソニー銀行の高柳です。

令和元年の今年2019年は「キャッシュレス元年」とも呼ばれています。コンビニやスーパーでも、クレジットカードやデビットカード、スマホ決済などキャッシュレスでお買い物をするかたが目に見えて増えてきましたね。

ところが先日、日米欧の先進国で現金流通高が急増しているとの報道がありました。キャッシュレス化が進んだことで現金への需要が減ったかと思えば、逆に各国とも出回っている紙幣や硬貨の量が増えているというのです。今回はこの件についてざっくり解説していきます。

お金の総量、現金の量はどれくらい?

いま世の中に出回っているお金の総量はどれぐらいだと思いますか?

実はお金の総量の数え方には何種類かあるのですが、統計上よく使われるのは「マネーストック(M3)」と呼ばれるもので、ざっくり言えば日銀を含む金融部門から経済全体に供給されているお金の総量を表すもの。これは2018年末の時点で約1,357兆円でした。

マネーストックは、皆さまのおサイフやご自宅にある現金(紙幣と硬貨)だけでなく、銀行などに預けられている預貯金も計上されている点がポイントです。

マネーストック1,357兆円のうち、現金は115.2兆円(紙幣110.4兆円、硬貨4.8兆円)。つまりマネーストック全体の中で現金が占める割合は1割未満で、預金として銀行などに預けられているお金のほうが圧倒的に多いことが分かります。

世界で増える「タンス預金」

本題はここからです。2018年末時点では115.2兆円ある現金流通高も、2013年末時点では約94.7兆円。ここ5年間ではマネーストックの伸びを上回るペースで現金流通高が伸びていて、まるでキャッシュレス化の波に逆行するかのように「手元に置かれた現金」が増えているのです。

同様の現象はカード決済比率が日本の約3倍の米国、同じく約4倍の英国などキャッシュレス先進国でも起きていて、米国はこの5年間で現金流通高が40%増、英国も22%増、ユーロ圏は29%増といいます。

日本でいうところの「タンス預金」が各国で急増しているこの現象、理由としては世界的な金利低下に伴う預貯金の魅力低下、金融システム不安、脱税やマネーロンダリング(資金洗浄)などが挙げられているようですが、いずれも推測の域を出ないのが実情です。

「タンス預金」は超ハイリスク

いざという時に備えて大切な現金を手元に置いておきたい気持ちは十分に理解できますが、盗難や火災などの際にはなんの補償もなく、文字通りそれまでとなってしまうのがタンス預金。あまりにもリスクが高すぎるため、必要以上の額をご自宅で保管するのは控えたほうが良いでしょう。

今やコンビニなど原則24時間引き出しができるATMもとても身近な時代です。万一の際にすべてを失うリスクを冒してまでタンス預金にこだわる意味はほとんどないと考えます。

2016年1月、日銀がマイナス金利政策を導入した際にご家庭用の金庫が飛ぶように売れたとのニュースがありましたが、そもそもこのマイナス金利は金融機関が日銀に預けているお金の一部に対して課されるもの。聞きなれない言葉が誤解を招いた感がありますが、当時も今も国民の皆さま、個人の預金者の皆さまの金利がマイナスになるわけではなく、預金額が勝手に目減りするようなこともありません。

犯罪白書によると、平成29年の窃盗による被害総額は約666億円。うち現金の被害額は約182億円。タンス預金派の皆さまはこの機会に金融機関へのお預けを検討してみてはいかがでしょうか。

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