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1万円がどこまで殖える!?ブルベア投信・実践検証(前編)

売れ筋ランキングでも上位常連、大人気の「ブルベア型」投資信託。 相場トレンドを的中させると、基準となる指数の値動きを大きく上回る収益が得られる点が魅力です。

ブル(牡牛)型

指数が上昇すると、基準価額が大きく上昇(ただし指数が下落すると、基準価額は大きく下落)

ベア(熊)型

指数が下落すると、基準価額が大きく上昇(ただし指数が上昇すると、基準価額は大きく下落)

そんなブルベア投信についての理解を深めるべく、ソニー銀行社員の有志4名が2019年7月25日(木)よりブルベア投信限定で各自1万円ずつ運用を開始。

ブルからベアへのスイッチング(乗り換え)は何度でもOKとし、約1ヶ月後の8月30日(金)までにどこまで殖やせるか(あるいは減らしてしまうのか)を検証します。今回は途中経過をご報告、レポートはブッチーが担当します。

まず何を買う?ブル派1人、ベア派が3人

今回の参加者4名の顔触れは以下のとおり。

  • 社員A:最年長。投資スタイルは「人の行く裏に道あり花の山」。
  • 社員B:冷静沈着。座右の銘は「泰然自若」。
  • 社員C:豪快。モットーは「為せば成る」。
  • 社員D:能天気ポジティブ型。人生訓は「冬は必ず春となる」。

7月25日(木)、購入日。ソニー銀行が取り扱うブルベア投信ならどれを買ってもOKというルールの中、4人はそれぞれどれを選ぶのか?

目先の株式相場が下落すると予想した社員A・B・Cの3名は、日本株の概ね3倍反対の値動きをする「楽天日本株トリプル・ベアⅣ」を1万円購入しました。

これに対し社員Dだけは株式相場の値上がりを予想、日本株の概ね3倍の値動きをする「楽天日本株トリプル・ブル」を1万円購入!

実は彼らが選んだファンドはまったく正反対の値動きをするものの、スイッチング(手数料なしでの乗り換え)ができる兄弟ファンド。相場がどちらに動くのか迷ったときの一時待機に便利な「楽天ブルベア マネープール」も含め、いつでも何度でもスイッチングできるのです。

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理屈のうえではマーケットの潮目を見ながら機動的にスイッチング、ブルとベアを上手に使い分けられると大きく殖やせそうですが、果たして4人の途中経過はいかに?

明暗くっきり!株安進み、ベア派が怒涛の好スタート!

7月25日(木)の購入から10営業日経過の時点まで、日経平均株価の動きは以下のとおり。

  • 7月26日(金)米国の株安をうけて98円安
  • 7月29日(月)様子見ムードが強く41円安
  • 7月30日(火)日銀金融政策決定会合は波乱なし、92円高
  • 7月31日(水)トランプ大統領がツイッターで中国批判、187円安
  • 8月1日(木)米国市場は大幅安も日本株は小反発、19円高
  • 8月2日(金)米国が対中追加関税を表明、453円安
  • 8月5日(月)1ドル=105円台まで円高進行、366円安
  • 8月6日(火)一時は600円以上も下げるが円高一服で134円安
  • 8月7日(水)米国市場は大幅反発も日本株は4日続落、68円安

強烈な下げ相場!(汗)
この期間の日経平均株価と、「楽天日本株トリプル・ブル」、「楽天日本株トリプル・ベアⅣ」の値動きを表で見てみましょう。

日経平均株価楽天日本株
トリプル・ブル
楽天日本株
トリプル・ベアIV
前日比基準価額前日比基準価額前日比
7月25日(木)21,756.5546.98414764538810-99
7月26日(金)21,658.15-98.4040617-8598992182
7月29日(月)21,616.80-41.3540444-173902836
7月30日(火)21,709.3192.51409495058915-113
7月31日(水)21,521.53-187.7840324-6259050135
8月1日(木)21,540.9919.4640043-281911464
8月2日(金)21,087.16-453.8337308-27359737623
8月5日(月)20,720.29-366.8735072-223610317580
8月6日(火)20,585.31-134.9834762-3101040689
8月7日(水)20,516.56-68.7534455-3071049690

下げ相場だから当然ですが、「楽天日本株トリプル・ブル」は大幅に値下がり。対照的に「楽天日本株トリプル・ベアⅣ」は急上昇しています。

1万円を投入した4人の社員、8月7日(水)時点での損益状況は次のとおり。

最年長社員A:+486円

「楽天トリプル・ベアⅣ」を8月2日(金)に売却、820円の利益(税引き前)。この利益はそのまま使わず、8月6日(水)に「楽天日本株4.3倍ブル」を1万円購入して運用中。

冷静社員B:-697円

「楽天トリプル・ベアⅣ」を7月31日(金)に売却、56円の利益(税引き前)。8月2日(金)に利益も含めた10,056円を「楽天トリプル・ブル」に投入して運用中。

豪快社員C:+1,697円

初日からずーっと「楽天トリプル・ベアⅣ」を継続保有中、最高の滑り出し。

ポジティブ社員D:-1,658円

初日からずーっと「楽天トリプル・ブル」を継続保有中、最悪のスタート。

同じ1万円を投じたのに、わずか10営業日の間に明暗くっきりのブルベア投資。 この短期間で社員Cは17%近い評価益が発生、逆に社員Dは17%近い評価損を抱えることに!

午後2時までの決断が運命の別れ道!?

このようにハイリスク・ハイリターンなブルベア型投信ですが、上手に付き合うために覚えておきたいことがひとつ。それは「購入・解約の申し込み締切時間は午後2時」ということです。

投資信託を買ったり売ったりする際に適用される基準価額が決まるのは、申し込みの締切後。いくらで売買できるのかは事前には分かりません。そのため1日で基準価額が大きく変わってしまうブルベア型の場合、「値段はいくらでもいいからとりあえず買っておこう、売っておこう」という発想は危険。

ここは午後2時までに当日のマーケットをチェックし「今日は株が大きく上がってるから、今日のブル型の基準価額も大きく上がるはず」というように相場動向を読んでから売買するのがよいでしょう(ただし東京証券取引所で株式の売買が行われているのは午後3時まで。ブルベアの申し込み締切後、残り1時間で相場が急変してしまうリスクもあります)。

たとえばこの時点で大きな評価損を抱えている社員Dも毎日午後2時までに市場動向をチェック、傷の浅いうちにロスカット(損切り)したり、ベアにスイッチングしていれば状況が変わっていたのですが・・・。

この後、仮に平均株価が大きく上昇に転じるような事態が到来すれば社員Dに大逆転の目も出てきますが、はてさて。

ブルベア投信・今回のまとめ

  • ブルとベアの使い分けで、上昇・下落どちらの局面でもリターンを追求できる
  • 購入・解約の申し込みは午後2時まで。それまでにマーケットのチェックを!
  • 値動きが大きく、通常の投資信託と比べてハイリスク・ハイリターン
    (それゆえ損切り、スイッチングをしたほうが良い場合もあるのでは?)

次回、4人のその後の運用成績をお伝えします。お楽しみに!

これが「ブルベア」ファンド

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