2022年3月のFOMC(米国の金融政策決定会合)では久しぶりの利上げが発表されて大きなニュースになりましたね!ソニーフィナンシャルグループの発行する経済レポートでも来年3月までに4回の利上げを予想しているなど今年度は米ドルをはじめとした外貨の金利上昇が期待できる一年となりそうです。これを機に、外貨による資産分散・運用に興味を持ち始めているかたも増えているのではないでしょうか。
今回は初心者から玄人のかたまで幅広い利用者のいる「円からはじめる限定金利」について解説します。
高金利のヒミツ
円からはじめる限定金利は、円から直接外貨定期を預け入れると通常より金利がアップするサービスです。金融機関によって名称は異なるものの多くの銀行で取り扱いのあるサービスですが、高金利が提供できる仕組みについては意外と説明されていません。今回はそのヒミツを追っていきたいと思います。
結論から説明すると、本サービスは外貨の売買時に負担いただく為替コストの一部を金利で還元することによって高金利を実現しています。たとえば1米ドル123.94円のときに米ドルの円からはじめる限定金利(1ヶ月もの)を年利2.00%(税引き前)の金利で契約した場合、為替コスト換算で19銭相当をソニー銀行から還元しています(計算過程は【概算】を参照)。
為替コストの一部を還元するという特性上、元々の為替コストが高い通貨・ケースほど還元する金利が高くなりやすいという注意点があります。見た目の金利を高く設定している一方で売買時の為替コストも高額なケースもあり得ますので、契約の際は金利だけでなく為替コストも確認しておくことが上手に活用するポイントです。
【概算】
(1)年率2.00%の円からはじめる限定金利(1ヶ月もの)と年率0.10%通常の米ドル定期預金(1ヶ月もの)を比較すると、上乗せ金利は年率1.90%[=2.00%-0.10%]
(2)年率1.90%の上乗せ金利(1)を元本比に換算すると0.1583%[≒1.90%×1ヶ月÷12ヶ月]
(3)1米ドル123.94円とした場合、0.1583%(2)の金利を為替コストに換算すると19銭相当[≒123.94円×0.1583%]
本概算の金利はすべて税引き前のもの。計算をわかりやすくするため税金は考慮せず計算しています。
満期後の外貨活用方法
円から直接外貨定期を預け入れるサービスは比較的短い預入期間が設定されていることが多いため、満期を迎えた後の外貨活用方法について事前にイメージしておくことが重要です。より長い期間の定期預金に預け替える、売り時を見ながら普通預金として持っておくなどさまざまな戦略があるので、ご自身の考え方に合った運用に対応している金融機関なのか、事前に確認しておきましょう。
ソニー銀行なら、外貨のままでの海外ショッピングや投資信託の購入など幅広い外貨の使い道を用意しておりますので、満期を迎えた後の活用方法のイメージが固まっていないかたにもオススメです。
資産運用の方法に迷ったら?
※金利と為替レート、経済見通しは2022年3月29日時点のものです。