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円定期plus+ 今後の円金利見通しは?

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現在の金利環境と当面の見通し

「今後日銀が金利を正常化していくって新聞を賑わせていたし、これから金利はどんどん上昇するんでしょう?今預けたら損じゃないの」などお考えのかたに、現在の金利環境と今後の見通しを簡単にご説明します。

2024年4月にも市況と見通しをブログでご提供しましたが、今回はそのアップデートです。まず円定期plus+ の金利が連動している10年物の国債金利と、日銀がコントロールしている短期金利の推移をご説明します。

日銀は今年3月に短期金利(無担保コール翌日物)を+0.1%に、7月に同+0.25%に利上げしましたが、10年物金利は7月に1.10%をつけた以降はむしろ低下し、9月20日時点で0.8%台で推移しています。これは米国の経済指標の悪化や、予想されていなかった日銀の7月の利上げにより株も含めた市場全体が動揺したことが背景にあります。このように日銀が利上げしても、長期金利は低下することは普通にあり得るのです。9月18日には米国もついに短期金利を利下げ、しかも通常の2倍の0.5%で利下げしましたので、日本の金利はさらに上がりにくくなっています。

次に円定期plus+ の金利水準に影響を与えるボラティリティの推移です。これも前回取り上げましたが、ここでボラティリティとは市場参加者が考える将来の金利の予想変動率を指します。これが上昇していく、もしくは高止まりしていると円定期plus+ の金利水準も上昇していきます。今回も便宜的に5年後の5年金利のボラティリティの推移を見てみます。

こちらも40bp(basis point)台と8月以降低迷しています。日本を除く主要先進国がこぞって利下げに動く中では、日銀も利上げできないのではないかという思惑が、変動率低迷の背景と思われます。

次に日銀が政策決定をするにあたり重視している、物価と賃金(厚労省発表の毎勤統計のうちの現金給与総額)の推移を見てみましょう。

変動の激しい生鮮食品を除いた消費者物価指数前年比(コアCPI)、生鮮食品とエネルギーを除いた消費者物価指数前年比(コアコアCPI)、現金給与総額前年比の3つの推移です。2023年前半にコアCPI、コアコアCPI、現金給与総額でそれぞれ4%越えとなりましたが、コアCPIとコアコアCPIは引き続き低下傾向にあるように見えます(それぞれ2.8%、2.0%)。現金給与総額は今年の春闘などを受けて前年と同様急騰しましたが、ボーナス支給が終わったため、今後は前年と同様2%以下で推移することが見込まれます。

また前回も取り上げましたが、日銀は物価の基調的な変動を捕捉するための指標を独自に作成して月次で公表しており、執筆時点での最新は8月分になります。公表している3つの指標(刈込平均値、加重平均値、最頻値)のうち、将来の基調的変動の予測に有効な刈込平均値は、2023年9月に3.4%のピークをつけたあと、足元で1.8%と前回ブログ執筆時より低下しています。

それでは将来どのように金利は推移すると見込まれているのでしょうか。 著名エコノミスト達の金利予想(9月25日時点)を見てみます。

四半期ごとの10年金利予測の集計があります。これによれば中央値予想は2026年末まで1.60%程度、最高値予想は2.25%、最低値予想は1.00%です。個別エコノミストの予測も出ていますが、日系エコノミストは今後1年間でおおむね1%を大きく超えない予測になっています。引き続き欧米中央銀行の利下げ見通し、日本の成長率見通しを受けたものだと思われます。

一方マーケットは今後の日銀の政策金利(この場合無担保コール翌日物金利)をどのように見ているのでしょうか。それを示すのがインプライド金利です。2025年7月31日(日銀の金融政策決定会合があります)の「インプライド金利」を見てみます。

これは市場で取引されている短期金利の水準を前提としたときに機械的に計算される将来の翌日物金利の予測です。現在日銀は当該金利を0.25%になるように誘導しているのですが、次回以降の利上げではこれを+0.25%ずつ引き上げることが見込まれています。ただ欧米金利の低下基調もあり極めて緩やかに利上げが行われることを見込んでいるためか、来年7月末でも+0.85%程度(つまり利上げ回数はあと2回)となっています。(2024年9月20日現在)

いま円定期plus+ を検討すべき理由

いかがでしょうか。市場ではすでに欧米中銀が利下げを開始したこともあり、円金利は「多少上がるかもしれないけど、そんなには上がらない」というのがコンセンサスとなっていますが、大手証券会社の中には日銀は利上げできないので、金利は頭打ちとしているところもあります。このようにプロでも将来の金利予測はなかなか難しいものです。我が国経済が堅調に推移し、日銀が金利を引き上げていくことで長期金利も上昇していくことも考えられますが、欧米の経済がハードランディングに転じて我が国経済もその影響で低迷に転じ、再び元の超低金利環境に戻ってしまうことも否定できません。

これも前回触れましたが、堅調な経済=株価上昇はNISAなどで享受しているかたも多いかと思います。しかしながら資産運用はリスク分散が基本ですので、景気低迷のリスクにも対応するために、解約できないリスクはあるものの元本保証で高金利の円定期plus+ も加えるのはいかがでしょうか。しかも金利が1年ごとに上昇していくステップアップ型であれば、金利上昇にもある程度対応できます。

さらに小口分散で定期的に預入していくことで預入金利を期間で平準化できます。また原則解約できず、中途で解約しようとすれば元本割れする可能性のある預金であることを逆に利用して強制的に積み立ていくこともできます。

繰り返しになりますが、円定期plus+ はお客さまから中途解約しなければ元本保証ですが、満期までの期間が長い商品でかつ、中途解約時には損害金が発生してしまいます。ご検討いただけるかたは、余裕ある資金でのお申し込みをお願いします。

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