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振込手数料はなぜかかる?

イメージ画像みなさん、こんにちは。
決済事業部です。

前回は、銀行の「振込」のしくみについて説明させていただき、そのしくみを維持・運用するためのお金として振込手数料をご紹介したところでお話が終わりました。
今回は、振込のしくみにどういった費用がかかるのか、についてお話したいと思います。

振込手数料について、みなさんの中には「しくみを維持・運用するためって言うけど、どんなしくみかもわからないで払うのは納得いかない」と思われるかたもいらっしゃるかもしれません。しくみを知るまでは、わたし自身そう思っていました。

銀行間で振込をする際には、振込をする銀行(業界的には「仕向(しむけ)銀行」と呼びます。)から、前回お話した全銀システム(振込を実現するためのネットワークシステム)の運営主体である全銀ネットに対して振込1件当たりいくらかのお金を支払っています。
逆に、振込をされる銀行(業界的には「被仕向(ひしむけ)銀行」と呼びます。)は、全銀ネットからいくらかのお金の支払いを受けています。
銀行によって、また日によって、支払いをするほうが多かったり、支払いを受けるほうが多かったりしますが、各銀行は支払うお金・支払いを受けるお金を差し引き計算して精算しています。
また、各銀行が全銀システムに接続すること自体にも、毎月の回線費用・銀行内のシステム運営費用など、それぞれ費用がかかっています。

上記のお金・費用は、全銀システムを利用して振込を行う際に、どうしても発生してしまう費用となります。
そこで、その費用を振込手数料の形でお客さまから頂戴しているというのが実態です。

そして、このお金は全銀システムを利用することでかかる実費が主となるものですので、全銀システムを利用しない、同じ銀行の中での振込(業界的には、「行内振替」などと呼びます。)については、この振込手数料を頂戴しない銀行もあります。
また銀行によっては、お客さまの取引状態が一定の条件を満たした場合には、他行(他の銀行)宛の振込手数料を一定の回数までは頂戴しないなどの顧客優遇策を採っている銀行もあります。

ところで、金融インフラを維持するためにかかるコストは全銀システム以外にも存在します。例えばシステムではなく預金者保護の場面では、金融機関が破綻した場合に預金者の預金などを保護するための保険制度である預金保険機構に対して、各銀行が支払っている預金保険料なども、その一つとして挙げられるかもしれません。
銀行業務を運営するには、全銀システムを利用し、預金保険制度に加入するなど、各種インフラの利用・加入が必須となります。
現代の銀行業は、巨大な装置産業なのです。

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