海外へ出かける時、ほとんどの人が外貨両替をすると思います。皆さんもやったことありませんか? その外貨両替ですが、どのくらい手数料がかかっているかご存じですか? 手数料は、両替する場所によって差があり、両替金額次第では無視できないほどの金額になることもあるのです。
そこで今回は、手数料のムダを避けるために、外貨両替方法を徹底比較します。あなたにとってお得な両替方法をぜひ見つけてください!
1. 外貨をお得に両替するために知っておきたいこと
国内で一万円札を千円札10枚に両替しても手数料がかかることはありません。両替することによってお金が増えたり、減ったりすることはないはずです。
しかし、日本円を米ドルに両替するなど、外貨両替となると話は変わります。外貨両替をすると手数料がかかります。さらにどこで両替するかで手数料が変わってくるので、両替で得をすることも、損をすることもあるのです。
両替(為替)レートを確認することが大事
外貨両替をするときには、両替(為替)レートを確認することが大事です。両替(為替)レートとは、日本円や米ドルなど、異なるふたつの通貨を両替する際の交換比率のことです。
- 日本円を外貨に両替する場合の両替(為替)レート
海外に行くため、現地通貨に両替したいのであれば、日本円を外貨に交換する両替(為替)レートを利用します。
たとえば、日本円→米ドル110と書かれていた場合、1米ドル受け取るのに110円が必要ということです。100米ドル受け取るのであれば、11,000円必要になります。
同じ通貨であれば、レートが低い両替所で両替するほどお得になります。 - 外貨を日本円に両替する場合の両替(為替)レート
海外から日本に戻ってきたときは、外貨を日本円に両替することになります。
米ドル→日本円100と書かれていたら、1米ドルで100円を受け取ることができます。この場合、100米ドルで10,000円になります。
レートが高い両替所で両替するとよいことがわかります。
両替にかかる時間的コストも考慮してお得かどうか判断する
外貨に両替をする際、いくら手数料が安いからといっても手間や時間がかかりすぎて、負担が大きかったり、旅行に間に合わなかったりしては意味がありません。お得かどうかを判断するには、金銭的なコストだけでなく、時間的コストも考慮に入れることが必要です。
2. 外貨両替方法の比較
では、具体的に外貨両替にはどのような方法があるのか、比較しながら具体的に見ていきましょう。
国内で両替
出発する前に国内で両替するにも、方法はさまざまです。また、日本円よりも世界的に流通量が多いアメリカドルとユーロは、国内で両替をした方がお得なことが多いので、覚えておきましょう。
- 国内の銀行
一般的に銀行の両替手数料は高めに設定されていると言われていますが、調べてみるとそうでもない場合もあります。また、その安心感や確実性はとても高く、出発直前の空港にも窓口があるので、いざという時に頼りになるのが銀行でしょう。さらに近年では、インターネットで申し込みをして自宅に届けてくれる「外貨宅配サービス」を行っている銀行もあります。
(参考)2018年5月7日現在 A銀行の為替レート
日本円→米ドル111.75
米ドル→日本円105.95 - 金券ショップ
銀行や両替専門店に比べ、金券ショップの両替手数料はお得なことが多く、旅慣れた人たちに活用されているようです。しかし、銀行や両替専門店のように偽造通貨の鑑定が行なわれる保証はないため、偽札が混ざる可能性はゼロとは言えません。鑑定機を導入している大手の金券ショップを選ぶなど、セキュリティ面での対策が必要かもしれませんね。また、金券ショップを利用する場合には、特定の場所に出向く必要があり、その手間や交通費なども考えなくてはいけません。しかし大手の金券ショップでは、宅配サービスを行っているお店もあります。
(参考)2018年5月7日現在 B金券ショップの両替レート
日本円→米ドル111.68
米ドル→日本円106.48 - 旅行代理店
旅行代理店の両替レートは高めの設定が一般的です。店舗やインターネットで申し込みができ、後日店舗で受け取るか、または宅配での受け取りも可能です。銀行の取り扱い外貨が20通貨前後ですが、JTBでは30通貨以上の外貨を取り扱っています。
(参考)2018年5月7日現在 旅行代理店Cの両替レート
日本円→米ドル112.20 - 両替専門店
両替専門店の両替手数料は1米ドルあたり2.5円前後が一般的です。空港にも窓口があり、偽造通貨の鑑定も行われているため安心して両替が行えます。また、渡航先通貨がマイナーでも取り扱っている場合が多く、豊富な通貨種別も魅力です。
(参考)2018年5月7日現在 両替専門店Dの両替レート
日本円→米ドル111.45
米ドル→日本円106.25 - FX会社
両替手数料の比較をした場合、1米ドルあたり0.03〜0.2円程度であるFX会社の手数料は、ダントツで低いでしょう。しかし、FX会社で両替をした場合、外貨を銀行口座で受け取り、引き出す際に手数料がかかる場合がほとんどで、両替手数料だけの安さでコストを判断することはできません。また、両替の申し込みから、外貨を受け取るまでにかかる手間や時間にも注意が必要です。
(参考)2018年5月7日現在 FX会社Eの両替レート
日本円→米ドル109.275
米ドル→日本円108.873 - 便利な外貨宅配サービスを活用してみる
外貨宅配サービスは、外貨両替専門店以外にも、銀行や旅行代理店でも行っているサービスです。配送料は無料〜2000円程度と幅広く、宅配先も自宅の他に勤務先に対応している業者もあるので自分にあった条件を選ぶとよいでしょう。出発前に両替の時間が取れない場合に、事前にネットで宅配サービスを申し込んでおけるのは便利です。
海外で両替
一般的に米ドルとユーロ以外の外貨は、現地で両替をした方が有利な場合が多いと言われています。日本と比べると治安に不安のある海外では、多額の現金を持ち歩くリスクは避けてカード支払うことがオススメですが、やはり必要最小限の現金が必要となるケースも多いもの。海外での両替方法としては以下のものが挙げられます。
- 海外の銀行
国内同様、海外でも両替手数料は比較的高いですが、安心して確実な両替を行えるのは、やはり銀行です。
- 現地の両替所・ホテル
空港の両替所や大手のホテルは、銀行と同等の高い手数料が設定されていることが多いですが、安心して両替が行えます。しかし、街中の両替所は信用度もまちまち。「手数料無料」という表示が出ていても、レートが悪く損をしてしまうケースもあるので注意が必要です。
- クレジットカードの海外キャッシングで両替
クレジットカードで海外のATMを利用して現地通貨を引き出すことができます。クレジットカードの海外キャッシングの利息は、実は、近年国際キャッシュカードの手数料よりも低く、お得なことが多くなっています。
- 国際キャッシュカードを使って両替
現地のATMで、国際キャッシュカードを利用して現地通貨を引き出す場合、現地の銀行や両替所で現金を両替するよりも為替レートが良いので、手数料の節約ができます。ただし、利用出来るATMがないと引き出せない、1日の引き出し限度額がある、引き出し手数料がかかる場合があるなど、注意が必要な点もあります。
- デビットカードでATMから引出して両替
国際キャッシュカード、クレジットカードの他に、デビットカードでも現地のATMを利用して現地通貨を引き出すことができます。デビットカードの手数料は、国際キャッッシュカードよりも低い傾向にあります。また、特定の通貨の外貨預金口座とデビットカードを連動させておくと、クレジットカードよりもお得になります。
外貨預金口座と連動したデビットカードについての詳しい情報はこちらです。あわせてご覧ください。
今回はお得な外貨両替について調べてみました。あなたにあった両替方法は見つかりましたか? 外貨両替の準備ができたら、次はこちらの記事を読んで、現地でのお金の使い方の参考にしてください!