「次のボーナスをもらったら、あれを買って、これを買って・・・」と、ボーナスの使いみちを考えてワクワクしている人は多いのではないでしょうか?
日頃の頑張りが実を結んだボーナス。好きなことに使いたくなるのは当然ですが、将来やもしもの時に備えて貯蓄に回すことも重要です。
そこで今回は、他の人はボーナスをどう使っているのか、目標のためにはいくら必要なのかなどを確認しながら、上手に殖やす方法をみていきましょう
目次
1. みんなのボーナスの使いみち
消費者庁が2017年12月に実施した調査によると、ボーナスの使いみちは、1位:貯蓄、2位:ローンの支払い、3位:特に決めていない、4位:教育関連費でした。
多くの人がボーナスを好きなことに散財しているのではなく、堅実に使っていることがわかります。
2. 目的別ボーナスを使って貯金しておきたい金額
それでは、ボーナスはいくら貯金をすればよいのでしょうか? ここでは、何のために貯金するのかという目的別に貯金の目安となる金額を説明します。
結婚するまでに貯めておきたい金額
金融広報中央委員会の「暮らしと金融なんでもデータ」によると、結納・婚約から新婚旅行までにかかった費用(首都圏・2016年)は平均で500.4万円、披露宴のご祝儀総額は平均で232.0万円です。つまり自分たちで270万円程度は用意しておきたいことになります。
結婚にどの程度の費用をかけるかはご夫婦それぞれですし、地域差や親・親族からの援助の有無にもよりますが、結婚のために貯めておきたい金額として一人あたり100~150万円程度をひとつの目標としてみるのはいかがでしょうか。
子供が生まれるまでに貯めておきたい金額
新しい家族を迎える際にも通院・出産費用やベビー用品費用など、なにかとお金がかかります。産休・育休で収入が減る場合は、減収分も考慮する必要があります。
国民健康保険中央会の資料によれば、平成28年度の出産費用は全国平均50.5万円。健康保険から「出産育児一時金」が1児あたり42万円支給されることから、出産費用は10万円程度の自己負担となります。ただし、出産育児一時金は、子供が生まれてから支給されることに注意してください。
また、内閣府の「インターネットによる子育て費用に関する調査」によると0歳児にかかる費用の平均は93.1万円。これらの金額から、出産とその後1年の育児のために100万円程度が必要と思われます。
子供の学費に貯めておきたい金額
教育費は子供の進路によって大きく変動しますが、子供が中学校を卒業するまでに、高校と大学にかかる教育費(600万から1,000万円程度)をカバーできるような貯金額ができれば安心です。もしくは、高校を卒業するまでに、大学の教育費(500万から800万程度)を貯めておくことでもよいでしょう。
中学生まで受給できる児童手当を貯金しておけば約200万円になるため、後の資金計画が楽になります。
マイホーム購入のため貯めておきたい金額
人生最大の買い物となることも多い、マイホーム。収入が安定していることなどが証明できれば頭金なしで住宅ローンを組める場合もありますが、必然的に月々の返済額が大きくなってしまうため、できるだけ頭金を準備しておくのがよいでしょう。一般に、頭金は物件価格の2割程度準備しておくべきといわれています。
親の介護や葬儀のために貯めておきたい金額
公益財団法人生命保険文化センターの調査によれば、介護にかかる住宅改修や介護用ベッド購入などの一時費用の合計は平均80万円、月々の費用の平均は7.9万円となっています。介護期間の平均が4年11ヶ月という結果から計算をすると、総額は約546万円ということになります。
また、同財団法人の調査によると、葬儀にかかる費用の全国平均は196万円。こちらを加算すると、介護と葬儀で500〜700万円が必要になります。通常、介護や葬儀の費用は本人(介護を受ける人)が負担するのが一般的といわれますが、ご両親の保険や蓄えを確認して、貯金の計画をするのがよいでしょう。
老後のために貯めておきたい金額
総務省の平成29年「家計調査報告(家計収支編)」によると、老後の夫婦の平均支出は、月およそ26.4万円。年金などの実収入の平均は20.9万円のため、月々約5.4万円が不足しています。
仮に65歳で退職後、ご夫婦ともに90歳までを老後期間とすると、5.4万円×12ヶ月×25年間で1,620万円の不足となります。もっとも、現在は人生100年時代ともいわれていますし、旅行やレジャーなどゆとりのあるセカンドライフを送ったり、医療・介護費用なども考慮して、ご自身の老後資金についてどれぐらい必要か、早めに検討しておくとよいでしょう。
3. ボーナスで上手に貯金を殖やす方法
それでは、ボーナスを利用して上手に貯金を殖やすにはどうすればよいでしょうか。その方法について説明します。
貯金の計画をたてる
まず、「車を買いたい」「結婚資金にしたい」「子供のためにお金を貯めておきたい」など、ボーナスを貯蓄して何をしたいのか、いくら貯蓄するのか目標を立てましょう。
おすすめなのが、ボーナスをもらう前に、使用用途を「使う」「返す」「貯める」に分けることです。
「使う」:旅行や欲しかったものの購入などに使う
「返す」:借金、ローンの返済
「貯める」:貯蓄をする
支給されたボーナスの3割を「使う」、7割を「返す」「貯める」に回すなど、あらかじめ使用用途の割合を決めておくのもひとつの方法です。
また、先に住宅ローンの繰り上げ返済など「返す」金額を優先して決めておいたり、結婚や教育資金など明確な目標のために「貯める」金額を先に決め、残った額を「使う」方法もよいでしょう。
普段の節約を心がける
ボーナスを毎月の生活費の赤字補てんに使っていると、貯金に回すお金がなくなってしまいます。貯金額を殖やすために、まずは毎月の生活費を見直し、赤字にならない生活を送ることを目標としましょう。
節約を意識したら、「固定費」の見直しをしてみます。固定費とは、電気代、家賃、保険料などのように、毎月同じような金額を支払っているお金のことです。固定費は一度節約するとその効果がずっと続くため、1ヶ月で1万円節約できると、年間で12万円の節約につながります。
資産運用にチャレンジする
近年の日本は空前の超低金利時代が続いており、預貯金だけではなかなか殖やせない時代が続いています。効率的に増やしたいかたは、ボーナスの支給を機に少額からでも投資、資産運用にチャレンジしてみるのもよいでしょう。
初心者のかたにオススメなのは「投資信託」と呼ばれる商品です。たくさんの投資家から集めたお金を「ファンドマネージャー」という運用のプロが運用し、利益を投資家に配分する仕組みです。通常は1万円ほどから購入できるほか、月に1,000円など少額ずつ積み立てできる金融機関も増えています。
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今回は、ボーナスを貯蓄する場合に目標となる金額や、ボーナスを効果的に殖やす方法についてまとめてみました。
ぜひ参考にして、ボーナスを有効活用してくださいね。