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いま知っておきたい!外貨5つのポイント

「2020年 オリコン顧客満足度(R)調査 外貨預金」において、ソニー銀行は総合1位を獲得しました。 でも、外貨は自分に関係ないと思っているかたも多いのではないでしょうか。そんな外貨を取り巻くさまざまな疑問を、TVなどでおなじみのソニーフィナンシャルホールディングス チーフアナリスト 尾河眞樹にインタビューしました。

Q1.
外貨と聞くと自分に必要はない、関係ないと感じるかたも多いと思います。果たして本当にそうなのでしょうか。

A1.
為替と経済の関係は非常に密接です。例えば急激な円安は物価の上昇につながります。反対に、円高になると海外から見た日本の物価は上昇しますから、例えば日本の輸出産業にダメージとなったり、あるいは海外からの訪日客が減ってインバウンド効果の減少につながったりします。

円高、円安が日本経済に与える影響については、そのプラス面マイナス面いろいろな見方がありますが、身近な例でひとつご紹介したいと思います。
私にはイタリアンレストランを経営している友人がいるのですが、為替とビジネスの関係について、こんなことを言っていました。「円高になると、海外のワインを安く輸入できるのは良いのだが、その一方で日本の景気が悪化し、レストランにお客さまが来なくなってしまうので厳しい」のだそうです。

このように、為替の影響は貿易などの直接的なものだけでなく、間接的な影響もありますから、ご自身の生活にも為替はあらゆる面で影響します。資産運用の世界だけでなく、生活面における影響も踏まえて、ぜひ為替に興味を持っていただければと思います。

円安のメリット、デメリット.PNG

Q2.
では、外貨を「資産」として保有するメリットはあるのでしょうか。

A2.
もちろんあります。3月の急激なドル高でも見てきたように、これから世界がどう変わっていくのか、コロナも経験した今、かなり不透明な状況です。将来の円の価値がどうなるのか、10年後20年後の世界を予測するのは難しいです。ただ、将来物価が上昇する可能性もありますし、その場合は円の価値が下落する可能性が高いことを踏まえますと、資産のポートフォリオが円に寄っているのは、ある意味偏ったリスクを取っているといえます。
分散投資の基本的な考え方として「卵を一つの籠に盛るな」というイギリスのことわざが良く用いられますが、不確実性の高い世の中にあって、ご資産をひとつの国や地域に偏らせておくのはやはりリスクが高く、「リスク分散」の観点でも、外貨保有のメリットは大きいといえます。

分散投資.PNG

Q3.
一言では難しいと思いますが、為替相場が動く理由を「以前」と「最近」の違いを交えながら教えていただけますか。

A3.
以前は経済指標やこれに伴う政策金利見通しの変化などに為替相場は影響されてきました。
しかし、2008年のリーマンショック、2009年以降の欧州債務問題、そして今回のコロナショックなど、さまざまなショックを経て、中央銀行の金融市場における存在感が過去に比べて巨大化しているのは事実です。

こうした中で、為替市場は実体経済云々よりも、「センチメント」いわゆる「市場の雰囲気」に左右される局面が大きくなってきたように思います。過去は、米株高→米長期金利上昇→ドル高・円安、の流れでしたが、足元は、米株高でもFRBの緩和策によって米国の長期金利は低く抑えられたままです。むしろ、金融政策で長期金利が低く抑えられていることが、市場のセンチメントを改善し(投資家のリスク選好を刺激し)、株式や、よりハイリスク・ハイリターンの高金利通貨などにマネーを向かわせています。また、この結果、ローリスク・ローリターンのドルや円は共に売られやすくなっており、ここのところドル円が動きづらくなっているのはこのためです。

Q4.
その「センチメント」を読み解くうえで、日頃からできることなどあるのでしょうか。

A4.
市場のセンチメント(雰囲気)は、さまざまなニュースで変わります。

一日の間でも、ニュースの出方次第で市場のセンチメントは良くなったり悪くなったりします。ただ、ニュースの中でも市場への影響度合いが大きくなりそうなテーマは何か、ということについては、常にイメージしておく必要があるでしょう。

例えば、今であれば以下のような具合です。
(1)コロナの感染者数(特に米国での) → 拡大すればネガティブ
(2)ワクチンや新薬関連のニュース → 開発が進めばポジティブ
(3)米中関係 → 悪化すればネガティブ
(4)新たな経済対策 → 例えばトランプ大統領による1兆ドルのインフラ投資計画が発表されればポジティブ

このために、日頃からぜひマーケットレポートなどをご覧いただき、どういったニュースに、どのように、どのくらいの大きさで市場が反応したのか、という情報をチェックいただくことをおすすめします。

Q5.
為替相場の動きが不安で外貨投資を始められないというかたも多いはずです。その一歩を踏み出すためのメッセージをお願いします。

A5.
為替相場はたしかに変動しますが、大事なのは、相場の変動に一喜一憂しない投資手法だと思います。

例えば過去20年間のドル円相場においては、2002年高値の1ドル=135円台もあれば、2011年安値の75円台もありました。これだけ見ると、恐ろしい感じがしてしまいますが、この間の毎月末終値で計算したドル円の平均レートは、106円60銭前後です(20年7月17日時点)。もし毎月100ドルなど、同じ金額のドルをコツコツ買い続けたら、20年かければ106円程度のコストでドルを買うことができたということを示しています。

ドルコスト平均法といって、「毎月1万円積み立てる」といった形で積み立て金額を円で決めたうえで、毎月ドルを購入する方法もあります。これであれば、毎月末のドル円レートで換算し、円高であれば多めのドル、円安であれば少なめのドルを購入することになります。

このように、個人投資家は時間を味方につけながら、相場が上がっても下がっても淡々と長期にわたって積み立てることによって、結果的に為替レートの変動が均され、相場変動によるリスクをミニマイズすることができるのです。この手法であれば、日々の相場変動に一喜一憂せず、枕を高くして寝られるのではないでしょうか。

ドル円レートの推移.PNG

最後に・・・
ポイントおさらい
✔為替の変化は間接的に個人レベルの生活に影響
✔リスク分散の観点からも外貨保有は重要
✔足元は実体経済よりも市場のセンチメント(雰囲気)に反応しやすい傾向
✔日ごろからマーケットニュースなどで市場のセンチメントをチェック
✔大事なのは相場の変動に一喜一憂しない投資手法

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