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米雇用統計・今月の注目ポイント(2021年8月6日発表分)

2021年8月6日(金)、日本時間21時30分に米国で7月雇用統計が発表されます。
今後の為替動向を占う意味で注目度の高い米国雇用統計。今月の注目ポイントをお届けします。

米国雇用統計の主な指標の実績と予想

非農業部門雇用者数変化 (万人)
発表年月 予想値 実績値 修正値
2021年8月 +92.6
2021年7月 +60.0 +85.0
2021年6月 +62.1 +55.9 +58.3
2021年5月 +88.8 +26.6 +27.8

失業率(%)
発表年月 予想値 実績値 修正値
2021年8月 5.7
2021年7月 5.7 5.9
2021年6月 5.9 5.8 5.8
2021年5月 5.8 6.1 6.1

出所:ロイター(2021年7月28日時点)

今月の注目ポイント(ソニーフィナンシャルホールディングス チーフアナリスト 尾河眞樹)

米連邦準備理事会(FRB)の金融政策の「正常化」が金融市場のテーマとなる中で、7月の雇用統計も引き続き注目が集まりそうです。現在米国では、前年比の消費者物価上昇率が5.4%と急騰していることや、国際通貨基金(IMF)が7月22日に発表した米経済の年次報告書で、「FRBは22年後半にも利上げを開始する必要がある」との見方を示したことなどから、市場では利上げに向けたファーストステップである量的緩和の縮小、所謂テーパリングの時期が早まるのではないかとの憶測が広がっていました。

7月28日の米連邦公開市場委員会(FOMC)でも、テーパリングについて突っ込んだ議論がされたようですが、パウエルFRB議長はFOMC後の記者会見で、テーパリング開始には「課題がある」と指摘。「向こう数ヶ月間にわたり力強い雇用統計を確認したい」と述べました。したがって、今後の雇用統計が「力強い」かどうかが焦点ですが、今回、非農業部門雇用者数の市場予想は前月比92万6,000人増と前回の同85万人増を上回ることが見込まれています。

ただ、多くの州で、週300ドルの失業保険の上乗せ給付が打ち切られたにも関わらず、足下、新規失業保険申請件数はむしろ若干増加傾向にあり、市場で期待されるほど雇用が伸びない可能性もあるでしょう。その場合は、失望感からドル安が進むとみています。また、賃金の伸びにも注意が必要です。

平均時給は前年比でみると、去年が低かった分のベース効果で上振れる傾向がありますので、前月比で市場予想0.3%を上回るかがポイントです。大きく上振れるようなら、インフレが一段と加速するとの見方から、米長期金利の上昇や、ドル高の反応となりそうです。

米国新規失業保険申請件数
2021/1/8 904万件
2021/2/5 863万件
2021/3/5 734万件
2021/4/2 742万件
2021/5/7 478万件
2021/6/4 374万件
2021/7/2 386万件


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米国雇用統計とは
米国の労働省が毎月発表する経済統計のひとつです。非農業部門就業者数や失業率など労働市場の情勢をみる十数項目のデータが盛り込まれています。
雇用情勢の変化は個人所得や個人消費などに波及するため、米国の景気動向を測るうえで重要な指標であり、為替市場や株式市場の材料となります。発表前からマーケット参加者に注目される度合いが高く、通信社などによるエコノミスト調査の予想値に基づいて相場が動くこともあります。

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