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ファンドマネージャーインタビュー(ジャナス・フォーティ・ファンド)

1.はじめに

こんにちは。ソニー銀行の澁谷です。
自分自身で最適な投資信託を選ぶためには情報収集力が重要です。
しかしながら、投資信託の詳細は見たものの他にどのような情報を参考にすればよいのだろうか?と疑問を持っているかたは多いのではないでしょうか。

だからこそ、投資信託の裏側に存在する「人」に着目!
ファンドマネージャーをはじめ運用に携わる人の「人柄」や「ファンドへの想い」をお伝えすることで、「共感できる」「自分に合っている」と少しでも感じることができる投資信託と出会っていただきたい。そんな想いでお届けします。
また、今回は2022年最初のインタビューということで、今年の米国株式市場の見通しについてもお話いただきました。

2.ジャナス・ヘンダーソン ジェニファー・ニコラスさんにインタビュー

今回は、ジャナス・ヘンダーソンのジェニファー・ニコラスさんにお話をうかがいました。

ジェニファー・ニコラス氏
ジャナス・ヘンダーソン・インベスターズ
クライアント・ポートフォリオ・マネージャー


澁谷:
まずはお仕事のことを教えてください。CPM(クライアント・ポートフォリオ・マネージャー)とは、どんなお仕事ですか?

ジェニファーさん:
運用チームの一員として、投資家の皆さまに情報提供をする仕事です。当社ファンドの運用状況や戦略、市場の見通しの説明などを行っています。その他にもセールス活動のサポートや企業に対するリサーチなども行い、忙しい日々を送っています。

澁谷:
平均的な1日の流れや毎日のルーティーンなどがあれば教えてください。

ジェニファーさん:
毎日のルーティーンと言えるものはありません。運用チームでファンドについてディスカッションをしたり、投資家向けのセミナーを実施したり、1日として同じ日はなく、日々新しい発見があります。それがこの仕事の一番楽しいと感じる点であり、同時にやりがいを感じる点でもあります。新型コロナ危機以前は米国内や海外への出張が多く、日本にも数回訪れたことがあります。

3.グローバル企業のダイバーシティへの取り組みとは!?

澁谷:
ジャナス・ヘンダーソンは、ダイバーシティ(多様性)への取り組みも積極的に行っているそうですが、そうした企業文化は日々の仕事にどんな影響がありますか。

ジェニファーさん:
当社はロンドンに本社を置くグローバルな資産運用会社で、近年ではダイバーシティへの取り組みを強化しています。特に私が所属する米国の運用チームでは、異なる文化的バックグラウンドを持つメンバーや女性が多数活躍しています。多様なメンバーが集まることで会社やチームが活性化し、運用においてもさまざまな意見を反映し、より深い洞察ができるようになっていると感じます。

4.全米で住みたい都市デンバーはどんな街?

澁谷:
プライベートのことも教えてください。休日はどのように過ごしていますか。

ジェニファーさん:
アウトドア・スポーツが大好きなので夏はトレイル・ランニングやマウンテンバイク、冬はスキーを楽しんでいます。私達の拠点であるコロラド州デンバーは自然豊かで素晴らしい場所なので、こうしたアクティビティが一年中楽しめます。特にランニングはレースに出るほど大好きなのですが、四季折々の景色の中で走るのは本当に楽しいです。デンバーは全米で住みたい都市として人気があるのですが、私も7年前に家族と引っ越して来て、今では他の場所で暮らすのは想像できないほど気に入っています。デンバーは晴れの日が年間300日以上あるので、休日は自然の中で過ごすことでリフレッシュし、平日の仕事にも一層集中できます。

澁谷:
今まで最も感動したこと、嬉しかったことはなんでしたか?

ジェニファーさん:
幸いなことに公私共に素晴らしい経験をたくさんしてきたのでひとつに絞るのは難しいですね。仕事の面では海外出張の機会に多く恵まれたことでしょうか。これまで10ヶ国以上の国を出張で訪れてきました。なかなか観光する時間はないのですが、街の様子を眺めたり、現地の美味しい食べ物を味わえるのはとてもエキサイティングな経験です。

5.ジャナス・フォーティ・ファンドはS&Pを上回るパフォーマンス

澁谷:
担当のジャナス・フォーティ・ファンドはどんなファンドですか?

ジェニファーさん:
米国の成長期待の高い銘柄に投資するファンドです。ジャナス・フォーティ・ファンドという名称の通り、20~40銘柄ほどをポートフォリオの中核として厳選投資を行います。いわゆる大型成長株式に投資をするファンドです。

2001年11月末の運用開始から直近の2021年11月末のパフォーマンスは米ドルベースで米国を代表する株価指数であるS&P500指数を上回る成績を上げており、ジャナス・セレクションの中で一番人気が高いファンドです。近年ではGAFAMなど大型テクノロジー銘柄の比率が高くなっています。しかしテーマ型ファンドではなく、その時代に応じて最も成長性のある銘柄を厳選しています。過去には金融やヘルスケア銘柄を多く保有していたこともありました。時代と共に成長し、長年愛されているファンドです。

澁谷:
ジャナス・ヘンダーソンの運用にはどんな強みがありますか?

ジェニファーさん:
独自の運用体制に強みがあります。当社は運用拠点が米国のデンバーにあります。金融業界の中心地ニューヨークから距離を取り、多数派の意見に流されない、独自の運用を行っています。

例えば企業調査の際に、株式と債券のアナリストが協働で調査を行うこともあり、景気の良し悪しに関わらず長期的に成長できる企業を選定しています。一般に企業の財務担当者は、株式のアナリストに対しては企業の成長性をアピールします。つまり成長するためにどれだけお金を使っているか、などをアピールするんです。一方債券のアナリストに対しては、財務体質の健全性、つまり、負債が少ないことや、今後減らしていく方針だ、というようなことをアピールする傾向があります。成長性への投資と負債の減少は一見矛盾していますが、双方の視点を合わせることで矛盾を見抜き、成長性が高く、かつ不況になっても耐えられる企業を選別することができると考えています。ジャナス・フォーティ・ファンドは、このように運用チームの徹底した企業調査により厳選した銘柄にのみ投資を行います。つまり、企業の長期的な成長を重視したファンドなんです。投資家の皆さまにも長期投資に適したファンドのひとつとしてご検討いただくことができると考えています。

澁谷:
投資先を決めるにあたり、一番重視しているのはどんなことでしょうか?

ジェニファーさん:
イノベーションを起こし、世界を変えていくことができる企業を見極め、投資していくことです。実際にジャナス・フォーティ・ファンドで投資してきたハイテク企業やヘルスケア企業の多くは、イノベーションにより私達の生活をより便利に、より豊かにしてきました。画期的な技術を持ち、多くの消費者から選ばれる商品・サービスを提供することができる企業こそが、売上を伸ばし、更なる成長投資のための資金を手に入れることができると考えています。そのような企業は世の中の平均的な企業よりも大きく業績、そして株価を伸ばしていくでしょう。私達は資産運用のプロとして、そのような企業をしっかり見極めながら投資を行うことで、投資家の皆さまの期待に応えていきたいと考えています。

6.2022年の市場展望は如何に?

澁谷:
では、最後になりますが、2022年の米国株式市場の展望を教えてください。

ジェニファーさん:
米国株式市場は引き続き上昇すると予想します。インフレの長期化、オミクロン株の感染拡大などリスク要因もあり、リスク材料が大きなニュースになるときには一時的に株価が下がる可能性もありますが、総じて上昇する展開を予想しています。

澁谷:
どうしてそう考えるのでしょうか?

ジェニファーさん:
理由は何と言っても米国企業の業績が好調なことです。S&P500指数構成企業については、2022年は10%程度の利益成長が見込まれています。好業績を背景に米国株式市場も上昇すると考えられます。

好調な企業業績を支えるのは旺盛な個人消費です。米国経済の約7割は個人消費で成り立っています。どんどんモノが売れたり、サービス業が盛況になることで企業の利益が押し上げられます。2021年はコロナ禍での外出制限によって抑え込まれた消費欲を発散させる「リベンジ消費」が活発となり、洋服、車などのモノがたくさん売れました。今後はソーシャル・ディスタンス確保などの規制措置の緩和を受けて、消費の対象が旅行、外食などのサービスにも広がっていくでしょう。モノ・サービスの両面から2022年の個人消費は更に拡大すると考えられます。オミクロン株など新型コロナウイルスの変異株の発生はリスク要因ではありますが、飲み薬などの治療薬も実用化する見込みです。コロナによるパンデミックはインフルエンザのようなエンデミック(一定地域で普段から継続的に発生する状態)へと移行すると思われ、経済活動は本格的な再開に向かうでしょう。

澁谷:
株式市場が上昇を続けていくにあたり、懸念材料はありますか?

ジェニファーさん:
今マーケットが最も恐れているのはインフレの長期化です。FRB(米国連邦準備理事会)議長のパウエル氏が緩和的な金融政策の見直しに言及したことから、インフレへの警戒感が高まっています。インフレが長期化すると、商品の原材料コストが上昇して企業の儲けが減ってしまったり、物価上昇により個人の消費が控えられ、売上減少に繋がる恐れがあります。

ただし、当社ではインフレ率はしばらく高止まりする可能性があるものの、コロナ禍特有の要因が薄れていくことにより、徐々に落ち着いていくと考えています。
例えばサプライチェーンの寸断は、製造業が多く拠点を置いている東南アジアでのワクチン接種が進むことにより流通が再開され、解消に向かうと考えられます。スマートフォンや自動車に利用される半導体不足も話題になりましたが、最悪期は脱したという声も企業から聞こえるようになりました。また、企業は生産性向上のため、今後さまざまな業種においてDX(デジタルトランスフォーメーション)を推進する必要があると考えられますが、それにより人件費などが抑えられ、物価上昇は抑えられると見ています。結果的に現在、市場が恐れているほどのインフレとはならず、長期金利の変動も来年後半には落ち着いてくると考えています。

澁谷:
ありがとうございました。

※インタビューの内容については将来の運用成果や経済状況を保証するものではありません。投資をする際には改めて目論見書などで投資に係るリスクなどをご確認ください。

7.終わりに

ジャナス・フォーティ・ファンド」は、米ドルで投資できる投資信託です。米国株式の中でも大型成長株式に投資しているファンドです。
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