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現在の市況の中で、円定期plus⁺ を活用するには

1.今年の円金利の市況について

昨年の2022年12月16日にブログ「いま、円定期plus⁺ を検討すべき理由」を公開してから、市況は大きく変わりました。黒田前総裁が退任する2023年4月までは政策変更はないものと見られていましたが、2022年12月の日銀政策決定会合にて、10年日本国債の金利の変動幅は、±0.25%から±0.50%と変更され、上限の0.25%に張り付いていた金利は一気に上昇しました。2023年2月には総裁人事も決着しました。これまで財務省・日銀出身者から選出されていた人事慣行が覆され、学者出身である植田和男氏が戦後初の学者出身の総裁となりました。
2023年3月にはシリコンバレー銀行、シグネチャー銀行の破綻など米国に端を発した金融不安によって、一時は日本国債の変動幅変更前の水準まで金利は落ち込みましたが、金融不安が後退していくにつれてまた上昇しました。
植田新総裁は当面は黒田前総裁の政策を引き継ぐものと思われましたが、2023年7月の日銀政策決定会合にて、10年日本国債の金利を実質、上限1.00%まで許容する政策(*)を打ち出し、さらに円金利は上昇することとなりました。

(*)イールドカーブ・コントロール(YCC)運用の柔軟化
10年日本国債の金利の上限の目途は0.50%としながらも、指値オペで厳格に金利を抑制するのは1.00%とする運用

10年国債の金利推移

2.今後の経済、物価の見通しについて

日銀の経済・物価情勢の展望(2023年7月)のハイライト(2023年8月14日公表、展望レポート・ハイライト(2023年7月))では次の内容が公表されています。

・消費者物価は、これまでの輸入物価の上昇を起点とする価格転嫁の影響が弱まることで減速したあと、経済が改善し、賃金上昇率も高まるもとで、再び緩やかに上昇していく。

政策委員の消費者物価指数(除く生鮮食品)見通し(中央値)

・海外の経済・物価動向、資源価格の動向、企業の賃金・価格設定行動など、日本経済・物価を巡る不確実性はきわめて高い状況。また、金融・為替市場の動向と日本経済・物価への影響にも十分注意を払う必要がある。

賃金の上昇を伴う形での、2%の「物価安定の目標」の持続的・安定的な実現を見通せていないため、粘り強く金融緩和を継続していく。

イールドカーブ・コントロール(YCC)運用の柔軟化はある意味で交通整備であり、賃金の上昇を伴う2%の物価安定はまだまだ見通せないという状況であることが描かれています。

3.円定期plus⁺ で今の高金利を上手に享受する

年初には、今年度の後半には米国経済が失速して米国の物価も下がり、日本の物価にも影響が波及すると思われていましたが、2023年9月現在でも労働需給に緩和の兆しはあるものの経済が失速したとは言えない状況が続いています。更なる利上げムードにはなっていませんが、利下げには時期尚早であり、金利は当面は高止まりの状況が続きそうです。

一方国内では、イールドカーブ・コントロール(YCC)運用の柔軟化により金利上昇のバッファーが生まれはしましたが、日銀政策委員の予想は2022年を頂点に、現在の想定以上の輸入物価上昇からの価格転嫁から、輸入物価が低下へ転じることによって消費者物価指数は低下していくとなっています。しかしさらなる企業の原材料価格高騰、価格転嫁による物価上昇リスクが依然残っており、日銀は物価上昇と低下の両方のリスクを見ています。物価と金利は連動しているので、目先の金利上昇と共に今後の金利低下のリスクも見ていく必要があります。

現在はここ10年程度を見ても高金利といえる状況にありますが、賃金の上昇が単年に終わり、物価や金利がまた腰折れしてしまう可能性もあります。安定して高金利を享受するには、現在の不確実性の高い市況の中でさらなる金利上昇を待つよりも、小口で時間を分散して円定期plus⁺ を積み上げていく、という方法が合理的と言えるのではないでしょうか。満期日が繰り上がる可能性がある代わりに通常の円定期預金よりも高金利な商品である円定期plus⁺ ですが、市場金利が当初預入金利より高くなった場合は預け入れが継続する可能性が高くなり、反対に低くなった場合は満期日が繰り上がる可能性が高くなります。

過去20年の賃金と物価と国債利回り

年度 賃金指数 CPI 10年利回り
2002年度 -2.9% -0.8% 0.909%
2004年度 -0.7% -0.2% 1.441%
2006年度 0.3% 0.1% 1.685%
2008年度 -0.3% 1.2% 1.174%
2010年度 0.5% -0.8% 1.128%
2012年度 -0.7% -0.2% 0.791%
2014年度 0.8% 2.8% 0.329%
2016年度 0.6% -0.2% 0.046%
2018年度 1.4% 0.8% 0.003%
2020年度 -1.2% -0.4% 0.021%
2022年度 2.0% 3.0% 0.422%

次のデータ出所から当社作成
・賃金指数:厚生労働省 毎月勤労統計調査
・消費者物価指数(CPI):総務省統計局
・10年国債利回り:Bloomberg


ソニー銀行の円定期plus⁺ は市場金利に敏感に連動しており、原則毎週木曜日に預金金利の見直しを行っています。

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