こんにちは、レアル・マドリードが3シーズンぶりのLaLiga制覇が決まって嬉しさが爆発しているネオンです。
LaLigaセミナー「#TodayWePlay」がオンラインにて行われています。現地からクラブ運営関係者が登壇し、普段では目や耳にすることができないクラブのコンセプトムービーの視聴やクラブ経営の話を中心に、意外と知らなかった日本のJリーグクラブとの戦略的な提携や運営業務サポートなど幅広く協業している話など興味深い話ばかりです。また、これからさらに日本でのビジネスを拡大していくうえで、日本マーケットに対する期待など今後の展望などについても貴重なお話をしていただいています。
それでは今回は7月13日に開催したセッション5のビジャレアル、7月16日に開催したセッション6のウエスカを受講しましたので、セミナー内容をレポートしていきたいと思います。
ビジャレアルはLaLiga1部の所属で、かつてセレッソ大阪でプレーしたディエゴ・フォルラン氏もプレーしていたクラブです。チャンピオンズリーグにも出場経験があり、近年で最も成功しているスモールクラブのひとつです。
ウエスカは今年LaLiga2部での全日程を終了して順位を2位でフィニッシュし、日本代表の岡崎慎司選手も所属しているクラブです。来シーズンから2シーズンぶりにLaLiga1部に復帰し、岡崎慎司選手の活躍が見られるのも楽しみです。
サッカー界で育成モデルがブランドとして確立しているビジャレアル
国際部ディレクターのJuan Anton de Salas氏がスライドとコンセプトビデオを使って話をしてくれました。
ビジャレアルは、育成部門において全年代別チームにスペイン以外の海外代表選手を入れていて、国内外を通じて育成年代のチーム力強化をしてきました。多くのサッカー協会などにもこの育成モデルをご覧いただいて採用してもらうことでブランドが確立し、アジアでは特に日本、中国、韓国での育成アカデミー活動が活発で海外でさまざまなプロジェクトを進めていると言います。
その後コンセプトビデオが流され、その中で最も伝えたいメッセージとしてはクラブの成長ぶりで、わずか23年で今やチームとしてヨーロッパの舞台で活躍し、育成ノウハウをグローバルで展開するほど成長している点を挙げていました。絶え間ない努力をすることとブランドの価値観をコミュニティと一緒に二人三脚で成長させてきたことが日本との共通点だとも話してくれました。
日本との共通点が多いと考えているビジャレアルのブランドの価値観の説明があり、育成年代のうちに規律と犠牲をもって努力すればプロになれるということを教え込むといいます。さらに日々努力する中で平等の見方や相手をリスペクトすることを大切にし、忍耐、謙虚、継続的向上を身に着けていけるように取り組んでいるそうです。
続いて育成部門の海外活動は、スペイン代表でも活躍したビジャレアルのレジェンドであるマルコス・セナ選手が参加したプエルト・リコで活動したサッカーキャンプのビデオが紹介されました。
日本市場への参入についてはパートナーとして迎えた指導者の佐伯夕利子氏の活躍によって支えられていて、18年以上にわたって活動している鹿島学園アカデミーも彼女のプレゼンスで可能となったプロジェクトとのことでした。これを拠点に日本での活動を発掘していって日本に長く留まって付き合っていけるようなビジョンのもと、がんばっていきたいという言葉で締めくくりました。
1部昇格によって地元ファンが定着、岡崎選手の加入などで海外ファンが増加したSDウエスカ
ウエスカからはマーケティングダイレクターのJoaquin Aineto氏がお話をしてくれました。
最初にクラブについて話をする前に、ウエスカの地域について紹介がありました。ピレネー山脈に近いカタルーニャ州やナバーラ州に隣接しているアラゴン州というところにあり、ウエスカは自然が豊かな地域で歴史、文化、観光すべてがあって特にスキーが注目されているということで、スペインでスキーなんて今まで聞いたことがなかったので驚きでした。
クラブは古く1910年に設立されて2017-2018シーズンにLaLiga1部に初めて昇格し、現在はアルコラス財団が所有しています。カンテラやアカデミーはもちろん、他にも2年前から女子サッカーチーム、また最近ではLaLiga GENUINと呼ばれる障害者がプレーするリーグやFIFAのようなeSportsのチームまで運営しています。
スタジアム名でもある「アルコラス」は、伝説によるとアルコラスの戦いが同じ場所であったことに由来していると説明されていました。伝説からスタジアム名を付けるなんてなかなか考えられないし、ちょっとロマンチックですね。
この後にクラブの歴史をまとめたビデオを見せていただきましたが、去年初めてLaLiga1部に昇格したクラブとは思えないほど一つ一つの場面が感動的でした。クラブ100年来の価値について、ひとつ目は謙虚な態度、ふたつ目は社会・地域・都市との結束、さらに地域全体をサポートしていく姿勢や努力を惜しまない態度であり、クラブはこの地方を映し出す鏡のような役割を認識しているということでした。
以前はレアル・マドリードやバルセロナ、レアル・サラゴサのファンが第2チームとしてウエスカを応援してましたが、LaLiga1部への昇格もあってウエスカが第1チームのファンに変化したそうです。また岡崎選手入団の話の中で、日本からのファンが増えただけではなく、前所属クラブのあるイングランドからのファンも増えたと言っており、岡崎選手のコミュニケーション能力やクラブへの貢献を評価していました。
最後に、またファンがスタジアムでウエスカの試合を観戦する時には、LaLiga1部で活躍している姿を見せたいということでしたので、その雄姿を早く見たいですね!
LaLigaのオンラインセミナー「#TodayWePlay」は今週7月30日が最後のセッションとなります。
ブログでのLaLigaセミナーの紹介は今後も続きますので、最後までお楽しみに!
参考
▶ Web oficial del Villarreal CF