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(定期連載)AIで米ドル円相場は予測できるのか? その4

1. 前月の予測に対する結果

2月末の予測は1月末の米ドル円レート115.11に対して「円安」でした。2月末は115.00となりましたので、またも僅差ではありますが外れました。月末値は昨年12月から115.08、115.11、115.00と月中に上下はするものの、終値ベースではほぼ動いていない推移が続いています。

2. 今月の米ドル円の予測結果と予測精度レベル、寄与度

では今月の予測です。3月末の米ドル円予測は2月末の値115.00から1円以上円高方向となりました。なおこれまでの円安円高の判定精度は6割程度ということになります。

年月 USDJPY
(終値)
予測結果 円高安
予測判定
2021/1末 104.79 1円以上円安 当たり
2021/2末 106.55 1円以上円高 外れ
2021/3末 110.72 1円以上円安 当たり
2021/4末 109.31 1円以上円高 当たり
2021/5末 109.58 円安 当たり
2021/6末 111.11 1円以上円安 当たり
2021/7末 109.72 1円以上円高 当たり
2021/8末 110.02 1円以上円安 当たり
2021/9末 111.29 1円以上円安 当たり
2021/10末 114.07 1円以上円安 当たり
2021/11末 113.17 1円以上円安 外れ
2021/12末 115.08 1円以上円高 外れ
2022/1末 115.11 1円以上円高 外れ
2022/2末 115.00 円安 外れ
2022/3末 1円以上円高

また為替レート予測に対する今回のモデルの精度は1.60%となります(一般的に0~3%で「非常に高い」、3~15%で「高い」とされます)。さらに今回の予測に対する寄与度については次の通りです。

1位 CPI全項目 前年比 原数値
2位 過去の米ドル円の値
3位 市場で観測される米ドル円の1ヶ月間の予想変動率
4位 PPI 前年比 季節調整前
5位 コアCPI除食料エネ 前月比 季節調整済


分析結果によればCPIは今回円高方向への寄与として認識されているようで、イメージと逆ですね。また月足チャートでは相場の転換を示す寄引十字線がでて頭打ち感がありますので、これまで1年以上円安が続いていた流れが変わりやすい地合いにあります。

3. 最後に

ロシアによるウクライナ侵攻と欧米諸国の経済制裁を受けて、ロシアルーブルの価値が大きく減価しています。1/31に1米ドル=77.3125ルーブルだったものが、2/28の最安値で117.817ルーブルまで実に52.4%も減価しました。世界のパワーバランスが崩れかけているため、主要通貨でもより変動率の高い動きとなりやすいことが想定されます。そのような環境下、資源の多くを海外に依存している日本において円資産しか保有しないことは通貨分散という観点ではリスクが高いのかもしれません。外貨、特に基軸通貨である米ドルを資産に組み入れる、あるいは増やしていくことはリスクヘッジになると思います。

今回の予測は2月末終値115.00から1円以上円高でした。この予測に従う場合、114.00より円高になった場合には外貨預金を購入する良い機会になると思います。ソニー銀行のLINE公式アカウントで「為替レート指定値通知」のアラートをセットしておけば買い逃すこともないかと思いますので、まだ未登録のかたはぜひご登録を!

また米金利は上昇方向にありつつもまだ足元の水準は低いと思います。このため114.00より円高になった際には、通常の定期預金よりも高金利を享受できる為替リンク預金(円スタート型)にチャレンジする選択肢もあります(ただし条件決定時の為替水準で決まる特約レートより満期日の為替レートが円高になった場合、特約レートで換算した外貨で受け取りになります)。

なお、本予測は1ヶ月後の円高円安を保証するものではありません。最終的には自己責任において取り引きを行っていただくようにお願いします。

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