多くの会社から基本的に夏と冬に支給される特別賞与。いわゆるボーナスは給与所得者の大きな楽しみです。会社や部署の成績が好調だったときの手当もあれば、年間の決まったときの給料をベースに支払われる場合も。いろいろなケースがありますが、業務成績の証しであり、また上司からの評価でもあるので、貰うときはドキドキして嬉しいものです。額でいうと2016年夏の正社員 1 人あたりが支給された平均は 336,839 円(足利銀行の調査)。昨年度夏季の支給実績額(330,945 円)に対して5,894 円増(伸び率1.8%)となったそうです。
ただ、ボーナスが自分が思っていたより早くなくなってしまった......と感じたこともあるのではないでしょうか。ある程度まとまった額を貰って豊かな気分になっているのもつかのま、預金通帳をみると。「え? なんでもうないの」とびっくりした経験を持っている人は意外に少なくないのでは。
そこで今回は知らない間にボーナスを使ってしまうのはなぜか。傾向と対策をまとめました。
知らぬ間にボーナスを使ってしまう人はどんなひと
ボーナスを使いすぎてしまう人には下記のような傾向があります。
ボーナス払いを使っている。
たとえばクレジットカードで商品を購入する際に、毎月の返済額を抑えて、いわゆるボーナス払いを併用することが出来ます。また完全な「ボーナス払い」として12月の買い物の代金を6月にまとめて支払うようなサービスを提供しているクレジットカード会社もあります。金利が発生しないのでリボ払いに比べてだいぶ得だと喧伝されます。ただし一方で、引き落とされる時期が遠すぎるため支払いが行われることを忘れがちです。
無計画に消費してしまう
ボーナスの額が自分の期待を上回っていたので得した気になり、当初考えていたよりよけいにお金を使ってしまった。そんな記憶がある方はいませんか。買おうと思っていた商品も、つい気持ちが大きくなって、より高いものにランクアップしてしまったり。ふだん消費をガマンしているぶん、ボーナスで気分よくなりたい。その気持ちは誰にでもあるはずです。「無計画」は言い過ぎかもしれませんが、お金が考えていた以上になくなってしまうのは少しずつ支払いに"上乗せ"してしまった結果も大きいはずです。
ボーナスを使いすぎないための対策とは
次にボーナスを自分で思っている以上に使いすぎない対策はあるのでしょうか。
使っていい額を決めましょう
ボーナスである程度まとまった額の収入が期待できる場合、自分の貯蓄目標を決めておきましょう。たとえば2年後に専門的な知識を身につけるためにスクールに入るとか、あるいは旅行にいくとか。クリスマスのプレゼントも買わなくてはならないかもしれません。また、結婚資金に充てるとか。つまり目標のために何割かを確保するといいでしょう。転職の可能性があるひとは生活費への充当も場合によっては必要かもしれません。それを差し引いた額のみ使うようにするといいかもしれません。
ボーナスの配分を決めましょう
ボーナス払いの買い物があったりすると当然使える額は限られてきます。それを事前にきちんと把握します。それまでの精算に注意がいきがちですが、次のボーナスまでの間の支払いも重要です。趣味のものに使うぶんを含めて金額の配分をよく考えましょう。
貯蓄用口座を作りましょう
ボーナスを受け取ったら出来るだけ早くやったほうがいいこと。それは予算の切り分けです。企業でいえば年次予算のようなものかもしれません。仮に30万円だった場合、15万円を貯蓄に回して、残りの半額はたまっていた支払いや娯楽のために使うといった具合です。そのために"貯蓄用"口座を開くといいでしょう。運転免許証や健康保険証、それに少額の現金と届け出用の印鑑を持参すれば窓口で開設できるはずです。ネットバンクならばWEBだけで申し込みが終了するので簡単です。そこにさっそく入金して出来るだけ手をつけない。そのためにもクレジットカードの「ボーナス払い」などの記録はしっかりつけておきましょう。