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ファンドマネージャーインタビュー(コモンズ投信)

目次

1.はじめに

こんにちは。ソニー銀行の澁谷です。

今や自宅のPCやスマホで簡単・便利に投資信託を購入できる時代。自分自身で最適な投資信託を選ぶための情報収集力がより大切になってくると感じています。
投資信託の詳細は見たけど、他にどのような情報を参考にすればよいのだろうか?と疑問を持っているかたは多いのではないでしょうか。

だからこそ、投資信託の裏側に存在する「人」に着目!
ファンドマネージャーをはじめ運用に携わる人の「人柄」や「ファンドへの想い」をお伝えすることで、「共感できる」「自分に合っている」と少しでも感じていただくことができる投資信託と出会っていただきたい。そんな想いでお届けさせていただきます。

2.コモンズ投信 伊井社長にインタビュー

今回は、コモンズ投信の伊井哲朗さんにお話をうかがいました。

伊井 哲朗 氏
コモンズ投信代表取締役社長兼最高運用責任者
山一證券で営業企画部に約10年間在籍し、営業戦略を担当。その後、機関投資家向け債券営業。メリルリンチ日本証券(現三菱UFJモルガンスタンレー証券)の設立に参画し、法人・個人向け営業を約10年。コモンズ投信創業と共に現職。2012年7月からCIO兼務。

著書に、『「普通の人」が「日本株」で年7%のリターンを得るただひとつの方法』(講談社)、『「市場」ではなく「企業」を買う株式投資』(きんざい 共著)、『価値向上のための対話』(日本経済新聞出版社 共著)、『97.7%の人が儲けている投資の成功法則』(日本実業出版社)がある。また、BSテレビ東京などメディア出演も多数。

3.子どもの頃の夢は宇宙飛行士!?

澁谷:
ご出身はどちらですか?

伊井さん:
名古屋です。お客さまに「名古屋の人なら安心だ、お金にはしっかりしているから」と言われることがありますが、誉め言葉として受け取っています(笑)。

澁谷:
子どもの頃の夢は何ですか?

伊井さん:
宇宙飛行士ではなく、飛ばす方の人ですね。
アマゾン創業者のジェフ・ベゾス氏やテスラ創業者のイーロン・マスク氏らが宇宙ビジネスに熱心ですが、僕も小学校の卒業文集には、「NASAの宇宙センターでの仕事をしたい」と書いていました。ただし、僕は高いところは苦手なので、彼らみたいに自分は宇宙旅行には行きたくありませんけどね。

澁谷:
趣味は何ですか?

伊井さん:
サッカーです。
最近はすっかり機会が減ってしまいましたが数年前まで東京都リーグの大会に出ていました。もしまとまった休日ができたらヨーロッパに観に行きたいです。

澁谷:
ご自身の強みはどんなところにあるとお考えですか?

伊井さん:
私自身が起業家でもあり、投資家でもあるという点です。
コロナ前にはなりますが、年間200~300人の経営者に会っていましたし、今もオンライン中心ですが多くの経営者と交流しています。

経営者同士だからこそ、夢や希望、悩みを共有できるところがあります。
経営者のかたたちは、経営者同士で勉強会をやったり会食をしたり旅行にいったりとオンもオフも経営者同士での交流が活発で、その中で「企業理念が大事だよね」、「企業理念の作成プロセスやその後の浸透のさせ方はどうしてる?」みたいな話を結構するのですが、私も起業した経営者としてその仲間に入れてもらう機会が多いです。そうした場で経営者から学ぶことはとても多く、それが投資判断にもつながっていきます。経営者であることは、経営者視点を理解するうえでもとても大事だと考えています。

4.コモンズ投信の設立

澁谷:
コモンズ投信はどうやって生まれたのですか?

伊井さん:
私が新卒で入社した山一證券は、1997年に自主廃業になりました。自分なりにどうして創業100年を迎えるような企業が破綻したのかを考えてみると、結局はお客さまや社会から絶対的に必要とされる存在ではなかったということに尽きると思っています。

若い頃に読んだ松下幸之助氏の著書に「本当にお客さまから必要とされている会社は、お客さまが潰させない」ということが書いてありました。それ以来、いつかお客さまの長期的な資産形成に貢献することで、真にお客さま、社会に必要とされる会社を作りたいと思っていました。
一方で共同創業者である渋澤健は、自分の個人的な長期投資の体験やさわかみ投信創業者の澤上篤人さんとの出会いなどから、日本全国から「今日よりも良い明日」を望む個人の成長性ある資金が集まってくれば会社の価値創造に貢献できる長期資本を創れると考えていて、そこで両者の考えが一致したのです。他の創業メンバーも長期投資に対する想いが熱かったです。こうしたメンバーが長期投資の旗印に集まったのです。

5.コモンズ30ファンドはお子さまにプレゼントしたくなる企業を選んでいます。

澁谷:
コモンズ30ファンドや、運用方針の紹介をお願いします。

伊井さん:
「コモンズ30ファンド」は、短期的な株価の変動で利益を出す運用ではなく、あくまで企業への長期投資により企業の持続的で大きな成長を取り込むことを目的とし、30年目線で30社程度への長期厳選集中投資を行っています。そして長期投資家ならではの企業との対話を大切にしています。2009年1月から運用開始していますが、こうしたコンセプトと運用実績が評価されているアクティブファンドです。

投資先は、「収益力」、「競争力」、「経営力」、「対話力」の4つの力と「企業文化」という5つの軸をベースに決めています。

長期ということですから、事業を取り巻く環境がいろいろと変化する中でも成長を続けられる「強い企業」を選ぶわけです。収益力も短期ではなく長期で、競争力や経営力も長期にわたって維持される、そして、この収益力、競争力、経営力を支える対話力や企業文化を徹底的に調査・分析をしていくのです。

コモンズ30ファンドを立ち上げる際、多くの尊敬する経営者に話をうかがいに行きました。そして日本の投資家について質問をすると、「日本にはパートナーとなるような良い投資家がいない」と言われました。経営者は20年先や30年先までもイメージして会社を経営しています。しかし、ほとんどの投資家は四半期程度の目先のことへの質問ばかりで、経営の本質についての質問は極めて少ない、まさに長期投資家が日本にはいないと課題を指摘されました。そして、私たちが本格的な長期投資ファンドを始めることに対しては、応援するとエールまでいただきました。

そもそも30年目線というのは、短期的な株価の動きを当てるのではありません。
こんな例を考えてみてください。
あなたにお子さんが生まれて、1社だけ株をプレゼントする。ただし、条件が2つある。
「20歳になるまで売れない」、「20歳になった子どもに対して、その企業を選んだ理由を親として説明をし、子どもにいいね!をもらわないといけない」という条件だとしたら、どんな企業を選びますか?

どんな時代でも人類が生きていくために必ず必要となる衣食住に関わるような商品やサービスを展開していて競争力も高い企業、そして外部環境の変化を乗り越え、持続的に成長できるような強い企業を選ぶのではないでしょうか。

別の側面で2番目に大切なこと。自分の娘に株をプレゼントして3倍くらいになっていたとしたら、偉そうに「お父さんが選んだんだよ!」と言えますね。でも娘に「この会社知ってる。でもこの前、人権への配慮が足りない、って問題になっていたよね?」と言われてしまったら親の立場はないですよね。

ではなくて、「この会社知ってる。環境に対して優しい取り組みをやっていて、日本で最初にプラスチックストローをやめた会社でしょ。OBOG訪問しても学生に一番人気の会社。その会社を20年も前に選んでくれてたの?」となると、すごく鼻が高くなりますよね(笑)。これは、実はESGなんです。環境、社会、ガバナンスというのは長期の目線です。「コモンズ30ファンド」はこうした要素が入った、かわいいお子さまにプレゼントしたくなる企業を選び抜いた長期投資のファンドとも言えます。

6.お客さまの資産形成の役に立ちたいという想い

澁谷:
では、最後になりますが、ファンドに対する想いを教えてください。

伊井さん:
最近、企業と投資家の対話や、見えない価値、ESG投資に重きを置くことが指摘されるようになってきましたが、これらは皆、今までコモンズ投信が追求してきたものばかりです。

我々が必ずやこうなると信じて取り組んできたことが社会でも重要視され始めているということは、社会に対しても一定のインパクトを与えることができたのではないかと思っています。

一方、日本における投信利用者は、全人口の7%程度。米国では45%の世帯が投資信託を活用して資産形成をしているのに比べるとまだまだ低い現状です。
とはいえ、日本でもNISAやiDeCoなどの非課税制度も政策として充実をし始め、まさに貯蓄から資産形成の流れが加速し始めました。多くの生活者の皆さんの夢や希望の実現に、そして将来の不安を和らげるために、投信を通じた資産形成でコモンズはお役に立ちたいと考えています。

加えて私たちは、社会起業家や障がい者スポーツの応援、そして子どもたちの金融教育に取り組んでいます。そこには、単なる資産形成だけでなく社会を変えるお金の使い方を提案していきたいとの想いがあるからです。
こうした想いへの共感をもっともっと広げていきたいと思っています。
 
澁谷:
ありがとうございました。

7.終わりに

コモンズ30ファンド」は、未来に向かって進むあなたとご家族を長期的に応援しているファンドです。
資産形成のひとつに活用してみませんか。
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