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米雇用統計・今月の注目ポイント(2022年6月3日発表分)

2022年6月3日(金)、日本時間21時30分に米国で5月雇用統計が発表されます。
今後の為替動向を占う意味で注目度の高い米国雇用統計。今月の注目ポイントをお届けします。

今月の注目ポイント「米国経済の先行き不透明感と5月の米雇用統計」

ソニーフィナンシャルグループ チーフアナリスト 尾河 眞樹

このところ、市場のテーマが変化してきたように見えます。これまでは、「米連邦準備理事会(FRB)は今後何回利上げするのか」、といった、利上げのペースに注目が集まっていました。しかし、FRBが年内、少なくとも中立金利(緩和的でも引き締め的でもない中立的な金利)の2.375%を上回る利上げを実施するとの見方が主流になってきたなかで、「米国は果たして景気後退を避けられるのか」に市場参加者の関心はシフトしているようです。

このため、米株価は不安定となり、一時は3.2%台に載せた米10年債利回りも低下。名目実効為替レートを見ると、ドルの上昇は一服し、一方で円が上昇しています。また、3月をピークに米消費者物価指数(CPI)が落ち着いてきたことも、米長期金利の低下につながっているようです。

しかし、米CPIは、原油価格の下落と中古車の価格低下が背景となり少し落ち着いてきましたが、水準としては依然として高く、タイトな労働市場やサービス価格の上昇傾向が今後もインフレを押し上げる可能性があり、FRBのタカ派的なスタンスを転換するには至らないでしょう。5月の米雇用統計は、非農業部門雇用者数が前月比35万人前後の増加となることが市場で見込まれており、失業率は3.6%で変わらずとの予想となっています。これが大きく悪化するようであればドルの下落につながりそうです。

またインフレという観点では平均時給が前回の前年比5.5%からさらに落ち着くかどうか、また、労働参加率は改善するのか、といったポイントに注目が集まりそうです。これまで強い結果が出るとFRBの引き締め加速→株安→ドル円下落といった動きもしばしば見られましたが、足下は米国経済への懸念が広がっているなかで、良好な結果であれば素直にドル円は上昇、反対に悪化すれば下落するとみています。

プロフィール
尾河 眞樹

プロフィール
尾河 眞樹

 

ファースト・シカゴ銀行、JPモルガン・チェース銀行などの為替ディーラーを経て、ソニー財務部にて為替リスクヘッジと市場調査に従事。その後シティバンク銀行(現SMBC信託銀行)で個人金融部門の投資調査企画部長として、金融市場の調査・分析を担当。2016年8月より現職。

米国雇用統計の主な指標の実績と予想

非農業部門雇用者数変化 (万人)
発表年月 予想値 実績値 修正値
2022年6月 +35.3(万人)
2022年5月 +38.0(万人) +42.8(万人)
2022年4月 +49.0(万人) +43.1(万人) +42.8(万人)

失業率(%)
発表年月 予想値 実績値 修正値
2022年6月 3.5%
2022年5月 3.5% 3.6%
2022年4月 3.7% 3.6% 3.6%

出所:時事通信社 2022年5月27日(金)時点

米国雇用統計とは
米国の労働省が毎月発表する経済統計のひとつです。非農業部門就業者数や失業率など労働市場の情勢をみる十数項目のデータが盛り込まれています。
雇用情勢の変化は個人所得や個人消費などに波及するため、米国の景気動向を測るうえで重要な指標であり、為替市場や株式市場の材料となります。発表前からマーケット参加者に注目される度合いが高く、通信社などによるエコノミスト調査の予想値に基づいて相場が動くこともあります。

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過去の記事はこちら

米雇用統計・今月の注目ポイント(2022年05月06日発表分) 
米雇用統計・今月の注目ポイント(2022年04月01日発表分) 
米雇用統計・今月の注目ポイント(2022年03月04日発表分)

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