1.前回の申し込みの判定結果は
こんにちは、つるりんです!
第6回のブログで、為替リンク預金の米ドル円の円スタート型2週間ものに申し込み、7月14日に預け入れとなりました。金額は102,441円、特約レートが137.45円、損益分岐点が136.78円、判定日が7月27日、満期日が7月28日でした。
米ドル円は7月21日に日銀の金融政策についての関係者発言(YCC政策の副作用に緊急に対応する必要性は乏しい = 当面は金融政策の変更なし?)が流れて円安が加速。その後同日の財務官による口先介入や、7月26日のFOMC後のパウエル議長の会見で追加利上げを強く示唆しなかったことが重しとなり反落するも、判定日15時の判定結果は参照レートが140.20円(>137.45円)で特約レートより円安で行使はされず、満期日の7月28日には利息がついて円で戻ってきました!
3月31日に10万円の元手で開始して、7月28日に為替差損益も含めて合計で2,942円の利益となり、利回り(単利)換算では年約9.0%となりました。今年は特に後半にかけて円高に振れると予想していたものの、ここ約4ヶ月間は円安基調であり、主に円スタート型にエントリーしていたため、成績もそこそこ悪くないものとなっているのではないでしょうか。
2.為替の分散投資!相関を調べてみた
次の申し込みの前に、小話をひとつ。投資の格言で「卵をひとつのかごに盛るな(Don't put all eggs in one basket)」というのがあります。分散投資をしてリスクを回避しつつ安定的に収益を得られるように、という意味ですが、本ブログは為替に関するものですので、ご参考までに為替リンク預金で取り扱っている対円の5通貨ペアに対して、2023年7月までの1年、3年、5年、10年の期間の月末終値を取得して、相関係数を算出してみました。
相関係数とは、複数の値動きの連動性を表す指標で1からマイナス1までの範囲で表され、相関係数が1に近い場合には、一方の上昇率(下落率)が大きくなると、他方の上昇率(下落率)も大きくなる傾向が強く、相関係数が0に近い場合には、双方の騰落率の動きには関連性がないと考えられます。相関係数がマイナス1に近い場合は、一方の上昇率(下落率)が大きくなると他方が下落(上昇)するなど逆の動きをする傾向が強いと考えられます。分散投資の効果を享受するためのひとつの方法として、相関係数がプラスに大きい銘柄の組み合わせを避け、0付近からマイナスの相関関係となる組み合わせを選択することがあります。ただ、逆相関が強すぎる(相関係数がマイナス1に近い)場合は、リスクを抑えるのと同時にリターンも抑えることになりますので注意が必要です。
1年 | USD/JPY | EUR/JPY | AUD/JPY | NZD/JPY |
USD/JPY | - | - | - | - |
EUR/JPY | 0.48 | - | - | - |
AUD/JPY | 0.73 | 0.43 | - | - |
NZD/JPY | 0.42 | 0.70 | 0.74 | - |
ZAR/JPY | 0.50 | -0.13 | 0.66 | 0.31 |
3年 | USD/JPY | EUR/JPY | AUD/JPY | NZD/JPY |
USD/JPY | - | - | - | - |
EUR/JPY | 0.92 | - | - | - |
AUD/JPY | 0.93 | 0.88 | - | - |
NZD/JPY | 0.88 | 0.90 | 0.97 | - |
ZAR/JPY | 0.62 | 0.55 | 0.79 | 0.79 |
5年 | USD/JPY | EUR/JPY | AUD/JPY | NZD/JPY |
USD/JPY | - | - | - | - |
EUR/JPY | 0.91 | - | - | - |
AUD/JPY | 0.88 | 0.93 | - | - |
NZD/JPY | 0.85 | 0.93 | 0.98 | - |
ZAR/JPY | 0.51 | 0.50 | 0.66 | 0.69 |
10年 | USD/JPY | EUR/JPY | AUD/JPY | NZD/JPY |
USD/JPY | - | - | - | - |
EUR/JPY | 0.61 | - | - | - |
AUD/JPY | 0.46 | 0.83 | - | - |
NZD/JPY | 0.45 | 0.79 | 0.96 | - |
ZAR/JPY | 0.01 | 0.49 | 0.76 | 0.75 |
すべてが対円ですので極端に相関係数がマイナスというのはないのですが、南アランド円と他通貨ペアは比較的相関が低めで、特にユーロ円と南アランド円は時差が少ないので連動して動くことも多いと思っていたのですが、月末終値で相関を取ると意外と相関がそこまで高くないですね。
豪ドル円とNZドル円はずっと相関係数が1に近かったのですが、ここ1年で見ると双方の金融政策の違いからか、相関係数が0.74まで落ちています。
3.次回の申し込み
8月9日現在、7月28日の日銀政策決定会合にてYCC政策の柔軟化が決定され一時的に円高が進みましたが、これで当面の金融政策変更はないだろうという安心感からか、すぐに円安基調に戻って現在に至ります。しかし今年の後半にかけては円高というスタンスはまだ継続していますので、また円スタート型の2週間ものから選んでみようと思います。
ここらへんで違う通貨ペアを、とも思ったのですが、豪ドル円、NZドル円、南アランド円は7月末からの円高進行が気になります。ユーロ円は強いんですが、8月14日の週から各国のCPI、8月18日のユーロ圏CPIがあり第4回のブログでも同様のイベントでハラハラした経験があり、結局米ドルが現在も強く、預け入れ期間(預入日当日にCPIはありますが、特に判定日間近)に為替に影響を与えそうなビッグイベントもなさそうということで、また米ドル円の2週間ものに今までの元利金102,942円分を申し込みます。
8月10日に預け入れとなり、特約レートは143.86円、損益分岐点を計算すると143.34円となり、損失までのバッファーは52銭程度です。
申し込み結果については次回のブログにて!
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為替リンク預金をやってみた(第5回) 2023年7月12日公開分
為替リンク預金をやってみた(第4回) 2023年7月6日公開分
為替リンク預金をやってみた(第3回) 2023年6月14日公開分
為替リンク預金をやってみた(第2回) 2023年5月24日公開分
為替リンク預金をやってみた(第1回) 2023年4月26日公開分